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ジョン・ロックのはなし-自然権・社会契約説・抵抗権

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平成25年7月19日(金)

 

こんにちは。

 

神坪浩喜です。

 

立憲主義について、子ども達に分かりやすく伝えられないかなと、考えています。

立憲主義の考え方の出発点となったといわれているのが、イギリスの哲学者、ジョン・ロックです。

「統治二論」(1690年)の中で、近代憲法の基礎となる考え方を世に出しました。

社会の教科書で出てきたかと思いますが、覚えていらっしゃいますか。

 

ちょっとここで、ロックさんに登場してもらいましょう。

 

「ロックさ~ん!」

 

ロックは、ドロンと僕の目の前に突然あらわれた。

 

「あの、ロックさん、あなたが国家を法で縛るという近代憲法の基礎となる考え方をつくったと聞いたのですが、いったいどんな考えを世に出したのですか?」

 

私を呼んだのは君か?

「国家を法で縛る」ということについて聞きたいということか。いいだろう。

私ももっと立憲主義の考えが理解してもらいたいと思っていた。

 

まずは、自然権についての話だ。すべてはここから始まる。

そもそも人は自然状態のもとで人間としての生存に不可欠の固有の権利を自然権としてもっている。これには、生命、自由、財産が含まれる。自然状態ではすべての人間が平等である。

 

いいかな。出発点は、個人には固有の権利がもともとあったということだ。

王によって与えられた訳ではない。だから王によって好き勝手に制約されてよいものでもない。

 

僕は、ロックの口から、本当に自然権の話が出てきたことに感動した。

「ロックさん、ありがとうございます!それが有名な自然権思想ですね。でも、現に、実際は国家があって、そこからいろいろと制限を受けていますよね。どうして国家があるのですか?自然状態だと自由きままでいいような気もしますが・・・」

 

「それはだな」とロックは子どもに言い聞かせるように話を続けた。

 

想像力を働かせて考えみるがいい。

自分が自由だということは、他の人も自由だということだ。みんな自由だ。みんな権利者だ。

自然状態に置かれているだれもが同じ立場にあり、しかも大半の人々は公正と正義を厳格に遵守しているわけではない。

そのような状態にあるとどうなると思う?力の強いもの、わがままな人に好き勝手にされて、自分の自由が脅かされないか?生命・身体・財産は危ういし、心もとなくないか?

自然状態というのは、ほかの人々から権利を侵害される危険が絶えずつきまとっている状態ともいえるのだ。

 

「う~ん。確かにそうですね。僕は押しが弱いから、強い誰かのいいなりになってしまうかも・・・」

 

ロックは、熱く語り続ける。

 

自然状態は、不安な状態だ。権利自由が守られている状態ではない。

そこで、人々は、自らの権利を守るために、お互いに契約を結んで政府をつくりあげた。

政府に権力を与えて、犯罪を犯した人を捕まえて処罰したりする力を与えた。

そうすることで、権力によって、安全や秩序が守られ、個人の自由が守られる。

 

政府は、人民の権利を守るために存在し、人民との契約、信託によって存在するものだ。

人間が、国家を結成し、みずからその統治に服す最大の目的は、人々の生命・身体・財産を守るためにあるのだ。

 

「あ!社会契約説ですね。王の権力は神から授けられたものだとする王権神授説に対抗したのですよね。でも実際に、契約ってあったのですか?契約書ってあるのですか?」

 

ロックは、ニコリとして質問に答える。

 

社会契約説は、理論の中のもので、実際に契約があったというのではなく、契約書もない。

国家権力について、こう考えてみてはどうかという提案だ。

こう考えることで、人民が国家権力をコントロールできる、政治のあり方を変えることができるということを言いたかったのだ。

こう考えることで、個人の権利自由を中心に考えることができるのだよ。ま、個人の権利を保障するための仮説だな。

でも、アメリカでは、社会契約説をもとに、実際に独立国家が作られていったのだ。

 

「なるほど。自分たちが、自分たちの権利自由を守るために、政府をつくったのだから、政府が自分たちの権利自由を侵害しないようにコントロールできるはずだと言えるのですね!」

 

ロックは、満足そうに頷きながら、話を続けた。

 

そうだ。政府が人々の信託を受けて成り立つものである以上、もし政府が権力をほしいままに行使して人民の権利を侵害した場合には、人民はそれに抵抗することができる。

場合によっては、そんな政府を否定して新しい政府をつくることができるのだ。

これを『抵抗権』という。これまで話してきた『自然権・社会契約説・抵抗権』のことを3つセットで覚えておくとよい。

 

もともと、国民には、固有の権利自由が保障されている。むやみに制約されてはならない。

権力の根拠は、国民に由来し、国民の信託にもとづく。

だから、権力は国民の権利自由を好き勝手に制限することは許されない。

好き勝手に制約しないために、法で権力行使に縛りをかける。

権力行使は、法にもとづくものとする。

 

法の目的は、個人の自由を奪うためではなく、個人の自由を保ち、守るためにあるのだ。

 

ロックは、僕の目を見つめながら、そう力強く語った。

 

                           (つづく)

   参考文献「市民政府論」ロック著 角田安正訳 光文社古典新訳文庫

 

つづきのお話です。

ジョン・ロックの話-法の支配  

ジョン・ロックの話-自分との約束

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(目次)

はじめに

第1章 そもそも法って何?~いろいろな人がいる社会の中で幸せに生きる仕組み

1 法と幸せ

2 ルールはなぜ必要?

3 よいルールの条件とは?

4 正義って何?

コラム)桃太郎は正義の味方か?

 

第2章 僕たちは憲法のもとに生きている

1 民主主義と立憲主義のはなし

(1)民主主義って何?

(2)民主主義って多数決のこと?

(3)憲法は、国家を縛る~立憲主義

(4)表現の自由がない世界

(5) 民主主義と立憲主義-個人の尊厳をまもる

2 権力分立~権力の濫用を防ぐためのシステム

3 ジョン・ロックのはなし~国家、自然権、法の支配 

4 国民主権って何?

(1)主権が国民にあるってどういうこと?

(2)18歳になったら選挙権行使!

5 基本的人権の尊重~憲法は人権のカタログ

 

第3章 裁判員になっても大丈夫?~刑事手続

1 弁護士はなぜ「悪い人」の弁護をするの?

2 逮捕されてしまった!その後どうなる?

3 犯罪と刑罰のはなし

(1)犯罪って何だろう?

(2)どんな刑罰があるのだろう?

(3)死刑制度について考えてみよう

(4)なぜ刑罰が必要なのだろう?~刑法の目的

4 刑事手続

(1)いきなり「刑務所行き」にはできない

(2)なぜ、被疑者、被告人には黙秘権があるの?

5 検察官の役割

6 弁護人の役割

7 無罪推定の原則~疑わしきは被告人の利益に

8 もしも君が裁判員に選ばれたら~裁判員として知っておきたいこと

(1)裁判員とは?

(2)裁判員になるまで

(3)裁判員として審理に立ち会う

   証拠に基づく事実認定を行う

   量刑~被告人に言い渡す刑をどうする?

第4章 大人になる前に知っておきたい契約・損害賠償のこと~契約、市民生活に関する法

1 契約って何?

2 どんな契約も守らないといけないの?

(ア)契約の拘束力にも例外がある

(イ)契約を解約できる場合

1)未成年者取消権

2)詐欺取消、強迫取消

3)債務不履行契約解除

4)合意解約

5)クーリングオフ

3 悪徳商法に騙されないために

1)ワンクリック詐欺

2)デート商法

3)マルチ商法

4 借金を返せなくなったらどうなる?

(1)お金を借りることの意味

(2)友達から「保証人」になってと頼まれたら

(3)もし借金に困ったら

 

5 働くときのルール ワークルール

(1)立場が弱い従業員を守るワークルール

(2)働く前に知っておきたいワークルール

1)労働時間

2)賃金

3)休暇

4)解雇のルール 

(3)ブラック会社に気をつけよう

(4)セクハラ・パワハラで困ったら

 

6 損害賠償のはなし

(1)どんなときに損害賠償請求ができるのか?

(2)「損害の公平な分担」という考え方

 

第5章 交渉法を身につけよう!

1 交渉って何?

2 交渉のコツ

(1)準備が大切

(2)交渉の場で

①感情的にならずに冷静に伝える

②論理的に伝える

相手の言い分をきく

④自分の言い分と相手の言い分とを整理する

⑤解決案を考える

 

第6章 トラブルに巻き込まれたら

1 弁護士に相談してみる

 弁護士の探し方

 いい弁護士の見分け方

2 調停というもめごと解決法もある

 

第7章 裁判所ってどんなところ?

1 裁判の役割

2 裁判傍聴に行ってみよう

3 裁判官という仕事

(1)裁判官の責任は重大

(2)裁判官ってどんな人?

(3)裁判官のやりがい、苦労

 

第8章 法的なものの見方・考え方を身につけよう!~大人の知的技能

1 主張(意見)に理由をつける

2 事実と意見を分ける

3 事実の中で、どういう事実が重要になるかを見極める

4 事実については、裏付ける証拠がないかを確認する。

5 論理的思考とは

 

おわりに

「個人の尊重」-何かを大切に思う気持ちに違いはないこと

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