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正論はなぜ通じないのだろう?

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平成24年3月4日(日)

 

こんにちは。

 

神坪浩喜です。

 

3月に入り、ひな祭りも終わりましたね。

雪はまだ残っていますが、日の光の強さはまぶしいくらいに強くなりました。

 

この光の中で、青い空を眺めていると思い出します。

 

あの日から、もうすぐ1年になるのですね。

 

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さて、民事調停についてのお話の冒頭で、調停委員が当事者から信頼されることが大切ですとお話しました。

 

『心が開けば、言葉は相手の心に届きます。心が開かないうちに、いくらいい言葉を発したとしても、相手の心には届かないものです。理屈の正しさも重要ですが、「この人がそう言っているのなら、間違いないだろう」と信頼してもらえると、解決可能性はぐんと高くなるものです。』

 

 

「何を言うかより、誰が言うか」なのですね。

 

 

心を開いてもらうこと、信頼してもらうことは、調停の場面のみならず、人と人とのコミュニケーションの場面全般においても重要なことです。

 

 

人と出会った当初から「あ、この人感じいいな」と思ってもらえたなら、話は伝わりやすくなるものです。

逆に、「何だこの人、感じ悪いな」と悪い印象をもたれると、いくら話の内容がよくても、感情でシャットアウトされて、言葉が相手には伝わりません。

 

調停で感情的対立が厳しい場合に、「相手が出した解決案をのむのは嫌だが、裁判所が出した案なら受け入れてもいい」と思っている方も結構おられます。

 

「誰が言うか」なのですね。

 

 

弁護士として法律相談を受けているとき、調停官として当事者の方から事情を伺っているとき、多くの方は、その肩書への信頼もあって、私の話を聴いてくれます。

 

しかし、それに甘んじて、上から目線の偉そうな態度をしてしまうと信頼は一気に崩れてしまいかねません。そうすると言葉は届きません。

 

 

私は、人に教えることが好きで、それもあって法教育をやっていますし、機会があれば私がもっている知識や経験、ものの見方や考え方(まだまだではありますが・・・)を多くの方に伝えていきたいと思っています。

 

 

しかし、私も含めて、教える立場にある者が、陥りやすいことで、気をつけなければならないことがあります。

 

 

また理屈で相手を説得しようとする弁護士にとって、心に留めておかなければならないことでもあります。

  

それは、正論を押し付けないこと、正しさで人を裁かないこと。

 

 

山田ズーニーさんの『あなたの話はなぜ「通じない」のか』(ちくま文庫)の中で、このようなお話があります。

 

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「正論を言うとなぜ孤立するのか?」

 

 

正論は強い、正論には反論できない、正論は人を支配し、傷つける。

人に何か正しいことを教えようとするなら、「どういう関係性の中で言うか?」を考えぬくことだ。

 

それは、正論を言うとき、自分の目線は、必ず相手より高くなっているからだ。

 

教えようとする人間を、好きにはなれない。

相手の目線が自分より高いからだ。そこから見下ろされるからだ。

そして、相手の指摘が、はずれていれば、それくらいわかっている、バカにするなと腹が立ち、相手の指摘があたっていれば、自分の非が明らかになり、いっそう腹が立つ。

 

 

相手は、(正論を言う)あなたを「自分を傷つける人間だ」と警戒する。

相手は、そういう人間からの言葉を受け入れない。

 

だから、あなたの言う内容が、どんなに正しく利益になることでも、なかなかうまくことが運ばないのだ。

 

 

言葉は、関係性の中で、相手の感情に届く。

 

 

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教えたがりの私にとって、「痛い」お話でした。

 

自分は、上から目線になっていなかったか?傲慢になっていなかったか?

 

 

また、何かを人に伝えたい、教えたいという想いが強い時ほど、上から目線にならないように気をつけなければならないことだと思いました。

 

 

「これが正しいんだ、これが素晴らしいんだ、何とか伝えたい!」

 

 

そう熱く思って、誰かに伝えようとするとき、つい押しつけがましくなったり、説教くさくなりがちです。

そんなことをすると、かえって相手の心は閉じてしまうものです。

  

結局、思いが空回りしてしまって、自分が伝えたいことは、相手に伝わりません。

 

 

何かを誰かに伝えたいのであれば、その人との関係性を構築し、相手を個人として尊重し、対等の関係性を意識し、上から目線にならないように、気をつけなければいけないのですね。

 

相手を一人の個人として尊重することが、人に何かを伝えようとする際にも、基盤となります。

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なかなか難しいことですが、私はまだまだですが、私には、伝えたいものがありますから、人の心に届く伝え方を、マスターできるようにがんばっていきたいと思います。

 

※関連のお話です。

 

自分の気持ちは、相手には分からないもの

 

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妻の相談には、アドバイスをするのではなく、「そんなことがあったの。それは大変だったね・・・。」とただただ話を聴かなければなりません。

 

これは我ながら見事なアドバイスをした後、「ああ、お父さんに話すんじゃなかった!」と妻に怒られた私の鉄則です(笑)。

 

 

でも、ただ話を聴くことって、なかなか難しいですよね。

ついつい家族の気安さもあって話を途中で遮って、「ああ、それは、こうすればいいじゃないの」と言ってしまいます。

 

しかしそれは話を聴いてもらえなかったという不満を持たれることになりがちです。

 

 

法律相談では、相談者の方は、基本的に専門家のアドバイスを求めて相談に来られておりますから、アドバイスを基本とするのですが、相談者の方に話をよく聴いて欲しいという気持ちがあることもあり、そのような気持ちをくみとることも大切です。

 

他方で、家族や親しい友達の場合には、アドバイスがほしいのではなく、共感して欲しい、ただただ話を聴いてもらいたいということが多いのでしょう。

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 それなのに、偉そうにアドバイスをしてしまうと、エラいことになってしまいます。

 

お互いに気をつけましょう(笑)。

 

それでは、また。

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