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東日本大震災では、津波によって、たくさんの自動車が流されてしまいました。
聞くところによると、宮城県の自動車登録台数の約1割もの自動車が被災したそうです。
仙台空港やその近辺では、駐車場がたくさんあり、多くの自動車が駐車していた
のですが、今回の津波によって、ほぼ全ての自動車が津波に流されてしまいました。
私も、出張や旅行で、飛行機を利用する際には、いつも利用させてもらっていた
駐車場も跡形もなく流されてしまいました。
命を失った、家を流されてしまったということに比べれば、
クルマの被害はまだよかったといえるのかも知れませんが、
大切な生活の足や愛車を流されてしまった方にとっては、大変ショックな出来事かと思います。
自動車が津波に流された場合について、よくきかれる相談について
まとめてみました。
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◎よくある震災相談Q&A(自動車編-自動車が津波で流されたら・・・)
○保険-詳しくは損保会社へお問い合わせください。
Q1 車が津波で壊れてしまったが、保険はでるの?
A 残念ですが、地震・噴火・津波特約がなければでません(ほとんどの方がでません)。
※保険については、保険会社の約款の内容にもよるので、各保険会社にお問い合わせ下さい。
※台風、大雨による洪水、土砂災害の場合には、車両保険に入っていれば保険金が支払われることが多いので、ご加入の保険会社に問い合わせて確認してください。
Q2 保険料について支払を止められるの?
A 解約手続きをして支払を止められます。
一括払いをしている場合には、残っている期間に応じて返金してもらえる可能性があります。
(ただし、自動車保険の解約によって、保険料の支払いを免れると同時に、
保険に付帯している他者運転特約や人身傷害補償特約等も失効しますので、ご注意ください。)。
Q3 等級は維持できるの?
A 「中断証明書」を保険会社からもらっておけば、等級が維持できます。
○保管責任
Q4 修理のために預けていた車が津波で流されたが、何か賠償してもらえるの?
店舗の駐車場やコインパーキングに駐車していた車が流された場合はどうなの?
A 今回の震災では、おおむね「不可抗力」として、保管責任を問題にして、賠償を求めることは困難と思われます。
もっとも、保管者の側で、一定の補償をしてくれる可能性もありますので、まずは話し合いをされてみてください。
○撤去-詳しくは市町村にお問い合わせ下さい
Q5 自分の自動車が道路に放置してある。自費で撤去しなければならないの?
A 市町村が、市町村の負担で撤去してくれることになりそうです(宮城県では、市町村が対応困難な場合には宮城県が対応する方針です)。
もちろん、自費で撤去しても構いません。
Q6 他人の自動車が、自宅の敷地に放置してある。どうすればいいの?勝手に処分していいの?
A これから市町村が市町村の負担で撤去してくれる予定ですので、市町村に連絡の上、もうしばらく待った方がよいかと思います。
勝手に処分すると、持ち主から「所有権侵害」を主張されるおそれがありますので、処分せずに保管しておいてください。
自動車の持ち主が分かるのであれば、持ち主に連絡して、撤去を求めたり、処分の了承を得て処分することもできます。
○自動車税
Q7 津波で流された自動車の自動車税も払わなければならないの?
A 一定の手続きをすれば、支払をしなくてすみます(平成23年度分から)
1)課税停止の申請をする
① 自動車税(問い合わせ先-県税事務所)
宮城県では、自動車税の納税通知書の発送を、今年度は、「8月以降」を予定
していますが、納税通知書に同封する自動車税課税停止申請用のハガキに必要事項を記入の上、県税事務所へ返信すれば、自動車が使用可能になるまで、自動車税の支払いは不要となります(使用不能ならばそのまま支払不要です)。
※宮城県の下記HPにアクセスして、パソコンや携帯から簡単に課税停止申請をすることもできます。http://www.pref.miyagi.jp/zeimu/oshirase/saigai-jidousha.htm
② 軽自動車税(問い合わせ先は市町村)
自動車税と同様に、一定の手続(書類の提出)をすれば、支払しなくてすみます。
2)廃車手続をする(次のQ&Aをご参照ください)
問い合わせ先
自動車 東北運輸局宮城運輸支局(050-5540-2011)
軽自動車 宮城県軽自動車協会(022-232-5724)
○廃車手続(抹消登録手続)
※廃車手続には、原則として、車検証、ナンバープレート、印鑑登録証明書、実印の押印が必要。
Q8 津波で流された自動車の廃車手続をしたいが、車検証も、ナンバープレートも、
実印も流されてしまったが、それでも廃車手続ができるの?
A 大丈夫です。震災特例措置によって廃車手続ができます。
① 車検証やナンバープレートがないが・・・
→登録番号の一部や車種などにより自動車が特定できれば、OKです。
② 住所のある市町村役場が、印鑑登録証明書を交付できない状況だが・・・
→免許証等、所有者本人を確認できる書面の提示・署名をもって、印鑑登録証明書の提示のかわりになります。
③ 実印も津波に流されてしまった・・・
→署名でOKです。
④ 自動車が津波に流されてどこへ行ったか分からないが・・・
→被災した旨の、申請者の申立書があれば、自動車滅失についての公的な証明書は不要です。
Q9 自動車をローンで購入して、自動車の所有者は、信販会社になっているが、廃車にできるの?
A 所有者の信販会社の同意なしに廃車はできません。信販会社に廃車にしてよいかどうか確認してみてください。なお、自動車税の課税停止は、廃車しなくてもできます。
○自動車新規登録、移転登録手続
Q10 新しく自動車を購入したいが、住所のある市町村役場が、
印鑑登録証明書を交付できない状況だし、実印も津波で流されてしまった。自動車を購入できるの?
A 大丈夫です。購入できます。
免許証等、所有者本人を確認できる書面の提示をもって、印鑑登録証明書の提示のかわりになります。また、実印がどこへいったかわからなくても、署名でOKです。
Q11 津波で家が流されて、避難所で生活しているが、車庫証明がとれるの?
A 大丈夫です。車庫証明をとることは可能です。
新規登録、移転登録手続においては、車庫証明の提出が必要ですが、
避難所など生活の拠点が定まらない被災者からの車庫証明申請で、
使用の本拠の位置・保管場所の位置が特定できない場合は、
従来の住居地等を使用の本拠の位置とする旨の特例措置がとられています。
詳しくは警察署にお問い合わせください。
○免許
Q12 免許証の有効期限が、3月20日で切れてしまったのだが、更新ができない。車を運転していいの?
A 大丈夫です。
警察庁は、3月11日以降に運転免許証の有効期限が切れる被災者について、
有効期限を「8月31日」までに延長しました。
なお、免許更新業務は、一部の地域を除いて再開されているようです。
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今回の津波により被害では、通常の車両保険では、保険金が出ません。
そのためほとんどの方が、自動車を買い替えるのも新たにローンを組んだり
貯金を崩したりしなければならないでしょう。
自動車が、仕事に不可欠な場合や、仕事を探すのにも必要なことがありますので、
自動車は、復興において重要なアイテムです。
ですから、自動車の購入においても、住宅と同様に、一定の補助や新たなローンを組む際の金利優遇や返済猶予等がなされるといいのかなと思っています。
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