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被災者の皆さんから多く寄せられる相談例です。
(震災法律相談Q&A個人編)

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平成23年3月31日(木)
(平成24年2月18日更新)

 

弁護士の神坪浩喜です。

 

 

東日本大震災において被災者の方から多く寄せられる相談例をまとめてみました。

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◎被災者の皆さんから多く寄せられる相談例      

          
○生活・支援・行政
Q1 津波で土地の権利証、預金通帳、生命保険証券、実印、健康保険証などが流されてしまったのだが、権利はなくなるの?預金の払戻や生命保険は受け取れるの?
A 大丈夫です。
① 権利証をなくしても権利はなくなりません。土地の売却も可能です。登記には、権利証のほか、印鑑証明書も必要なので、権利証の紛失だけでは、誰かに勝手に登記される可能性は高いとは言えませんが、同時に実印や印鑑証明も紛失された場合には、念のため、勝手に登記されることを防ぐ「不正登記防止の申出制度」をすることをお勧めいたします。詳しくは法務局へお問い合わせ下さい。
 ② 預金通帳や保険証券がなくても、金融機関や保険会社では、預金の払戻や保険金の支払いについて柔軟に対応しています。金融機関や保険会社に問い合わせをしてみてください。実印をなくした場合には,印鑑登録している市区町村に紛失届けをし,新しい印鑑につき改印届けを提出して下さい。
 ③ 健康保険証をなくしても、病院の窓口で、「名前」「生年月日」「住所」等を申し出ることで全国どこでも医療機関を受診することができます。地震の後に他の市町村に移った方も受診できます。また、住居が全半壊した場合や、世帯主が亡くなられたり失業された場合等の被災者の方には自己負担分もかかりません。※7月1日からは、保険証が必要となり、また自己負担分免除のためには、免除証明書が必要となります。
  ※介護保険証をなくしても、市町村の窓口に「名前」「生年月日」「住所」を言えば介護サービスを利用できます。また、要介護認定を受けていない人や認定の有効期限を過ぎている人でも、介護サービスを利用できます。


Q2 お金が無くなった、どこか融資や給付をしてくれるところはないの?
A① 生活福祉資金による一般貸付(低所得者、障害者、高齢者世帯)なお緊急小口融資については、受付が終了しています。市町村の社会福祉協議会にお問い合わせ下さい。  ② 震災で、ご家族が亡くなられた場合、ご遺族には、「災害弔慰金の給付」もあります。生計維持者が亡くなられた場合は500万、その他の方が亡くなられた場合250万円が「世帯ごと」に支給されます。弔慰金は、亡くなった方の(1)配偶(2)子(3)父母(4)孫(5)祖父母の順位で支払われます。法律上は、兄弟姉妹は支給対象となっていませんが、例外的に条例で認めている市町村もあるようです(例えば東松島市、栗原市、色麻町、加美町等)。亡くなった方が、業務に従事していたために支払われる給付金がある場合には支給されません。詳しくは市町村にお問い合わせ下さい。
  ③  日本財団において、今回の震災で死亡、あるいは行方不明となられた被災者に関し、遺族または親族の方々に死者、行方不明者1人当たり各5万円の弔慰金、または見舞金を遺族の代表者に給付することを決め、既に各地で給付が開始されています。詳しくは日本財団(0120-65-6519)へお問い合わせ下さい。
 ④ 震災で、世帯主の方が負傷した場合や、住居・家財に被害を受けた場合、「災害援護資金貸付」で、最大で350万円の融資を受けることができます(ただし、所得制限があります)。今回の震災特例によって、連帯保証人がいる場合には、無利子で、連帯保証人がいない場合には、据え置き期間の6年(世帯主が亡くなられた場合や住宅全壊の場合には8年)は無利子で、その後1.5%になっております。詳しくは市町村にお問い合わせ下さい。    
 ⑤ 震災で、両目の失明、言語機能を失った、精神に著しい障害を残し、常に介護を必要とするといった重度の障害を受けた場合には、「災害障害見舞金」で最大で250万円の支給を受けることができます。詳しくは、市町村にお問い合わせ下さい。
 ⑥ 各金融機関においても、被災者向けの融資制度を設けているところがあるかも知れませんので、金融機関に問い合わせをしてみて下さい。

 


Q3 震災で自宅が壊れてしまったが、何か受け取れる給付金はあるの?
A① 「生活再建支援制度」で、
住宅の被害の程度や住宅の再建方法に応じて最大300万円の支給があります(住宅が全壊や解体で建設・購入した場合-損害の程度におうじてもらえる基礎支援金が、全壊で100万円、住宅の再建方法に応じてもらえる加算支援金が、建設・購入で200万円)。
  借家の場合にも制度の適用があり受給できます(アパートの借家人も受給できます)。ただし、事業所や工場の場合や別荘、投資物件には適用がありません。加算支援金について、被災された場所とは別の県や市町村で、住宅を建設したり、賃借した場合にも適用があります。詳しくは、市町村にお問い合わせ下さい。
 ※単身世帯の場合は、支援金の額は4分の3となります(最大225万円)。
 ※申請には罹災(りさい)証明書、住民票等が必要です。申請期間は、基礎支援金が、平成24年4月10日まで、加算支援金が平成26年4月10日までです。とりあえず基礎支援金を申請しておいて、その後、住宅の再建方法を決まった後で加算支援金の申請をすることもできます。
 ※給付金額については、今後の法律改正によって増額される可能性もあります。
② 震災で、住宅が壊れてしまい、応急修理によって居住が可能になる場合に、応急修理を行う場合には、「住宅の応急修理制度」について、一世帯あたり最大52万円の援助を市町村から受けることができます(市町村から業者に直接修理費が支払われます)。詳しくは、市町村にお問い合わせ下さい。

 

Q4 罹災(りさい)証明って何?応急危険度判定と同じものなの?

A 罹災証明とは、震災で発生した「住宅」の被害の程度を市町村が発行するものです。生活再建支援制度の支援金の申請、義援金の分配、損保会社等への保険金請求、住宅支援機構等からの低金利融資、仮設住宅や公営住宅への入居についての優先順位、住宅の応急修理制度の利用、税金や学費の減免などで、必要となる書類です。

被害の程度は、市町村が、屋根や柱、外壁などの被害状況をチェックし、被害があれば「全壊」「大規模半壊」「半壊」「一部損壊」と認定されます。住家の主要な構成要素の経済的被害が住家全体の占める割合の50%以上なら「全損」、40%~50%なら「大規模半壊」、20%~40%なら「半壊」、20%以下なら「一部損壊」となります(なお、今回の津波被害では、判定手続を簡素化し、家屋が流失したり1階天井まで浸水したりした地域はすべて「全壊」、床上1メートル以上の浸水とがれきの建物内流入を「大規模半壊」、床上浸水を「半壊」、床下浸水を「一部損壊」とみなす方針です。)。市町村からチェックを受ける前に、修理をする場合には、住宅の被害の程度がわかる写真を撮っておいたほうがいいでしょう。
   罹災証明と応急危険度判定とは、別物です。応急危険度判定は、二次災害を防止するために、役所が、建物の傾き、構造物の落下、地盤沈下などを総合的にみて、「危険(赤)」「要注意(黄)」「調査済み(緑)」の貼り紙を建物にして、「危険」の建物内には入らないように求めるものです。ですから、「危険」の赤紙が貼られているからといって、罹災証明が受けられるとは限りません。
   住宅以外の建物である工場、店舗等について被害があった場合には、市町村から、「被災証明書」や「罹災届出証明書」が発行されるようです。
  罹災証明、被災証明の詳細については、市町村にお問い合わせ下さい。

 
Q5  罹災証明の被害認定が「半壊」とされたが納得がいかない。どうすればいいの?
A 被害認定の内容に不服がある場合には、再調査の申し立てができます。だたし、その場合、被災者からの訴えの内容が精査されることなどから、再調査まで時間がかかる場合があります。再調査の際に被害状況を説明する観点から、損壊部分を撮影した写真を残しておきましょう。また建築士に、損壊部分を見てもらって、専門家の目から見ても、損壊の程度が半壊にとどまらないということであれば、その旨の意見書を書いてもらっておくといいでしょう。 
 

Q6 車が流されてしまったが、自分で撤去しなければならないの?
A 宮城県では、第一次的には市町村が、市町村の対応がない場合には、県が被災車両を、撤去する方針となりました。また他人の車両を勝手に処分すると持主から所有権侵害を主張される可能性もあるので、処分せずに市町村や県に連絡して対応してもらうのがよいでしょう(仙台市については、専用ダイヤル022-722-9688午前9時~午後7時へお問い合わせ下さい)。

 

 

  ○賃貸借
Q7 借りている住居が使えなくなったが、賃料はどうなるの?敷金は返してもらえるの?

A 賃借物の使用が客観的に不可能な場合(避難勧告で住めない場合も含む)は、賃料は支払う必要はありません。敷金も返してもらえます。これは、賃貸借契約書に「不可抗力により居住不能となった場合には敷金は返還しない」というような特約条項があっても同様です。


Q8 では、住居の一部が壊れている場合には、修理を大家に要求することができるの?修理してくれない場合、賃料を負けてもらうことはできるの?

A 

一部損壊で、必要な修繕であり、修繕可能であれば、修理を賃貸人(大家)に要求することができます。修繕してくれないのであれば、使用収益できない割合に応じて賃料の一部支払を拒むことができます。

ただし、使用収益できない割合の判断は難しので、賃貸人と協議することなく一方的に自分の判断で金額を決め、減額した賃料を支払った場合、賃貸人との間でもめることも考えられますので、注意が必要です。まずは、賃貸人に修繕や賃料減額の申しいれをしてみましょう。
※借家が津波で全部流された場合、賃貸借契約は当然に終了しますが、借地の場合(借りている土地に建物を建てている場合)には、津波で建物が全部流されても借地権は消滅しません。


 Q9 一部損壊なのに、大家から、建て壊すから、立ち退いて欲しいと言われている。立ち退かなくてはいけないの?
A 修繕が可能で、かつ過大な修繕費用がかからない場合には、原則として立ち退く必要はありません。

しかし、立ち退き要求に正当な理由があるときは、契約期間の定めがある場合には期間満了時に、定めがない場合には解約通知到達の6か月後に立ち退かなければなりません。正当な理由の有無は、賃貸借の期間の定めの内容、建物が壊れている程度、修繕にかかる費用と修繕によって延びる耐用年数、立ち退きによって受ける借主の不利益、立退料支払いの有無やその金額など、いろいろな事情を総合して判断されることとなりますので、賃貸人(大家)と立退料のことも含めて、話し合いをされることをお勧めします。話し合いがまとまらない場合には、中立的な第三者を交えて話し合いをする簡易裁判所の民事調停や弁護士会の紛争解決支援センター(ADR 022-223-1005)の活用もご検討下さい。


Q10 借りている住居が震災で一部壊れた。大家から、修理のために1か月くらい退去して欲しいと言われたが、一時退去しなければならないの?
A 修理のために退去が必要であれば、修理期間中は、一時退去しなければなりません。
 賃貸人(大家)は、賃貸物の保存に必要な行為としての修理をしなければならないとともに、修理することができ、賃借人は、それを拒むことができないのです。もし、修理をしなければ危険な状態にもかかわらず賃借人が一時退去を拒否した場合には、賃貸人から賃貸借契約を解除されるおそれがあります。また、賃借人としては、賃貸人に対して、一時退去に伴う引っ越し費用や仮住まいの賃料を請求したいところかも知れませんが、それもできません。なお、一時退去期間中の賃料については、賃借人は支払う必要はありません。

 

○分譲マンション
Q11 住んでいる分譲マンションの水道管が震災で壊れてしまった。どのように修繕すればいいの?誰が修繕費用を負担するの?

A マンションには、居室内等の専有部分と共有部分に分けられますが、専有部分の修繕は各戸の所有者(区分所有者)において、その費用と負担で修繕を行わなければなりません。ですから、水道管の専有部分(本管の分岐点から-普通は専用メーターから各戸内への部分)が壊れた場合には、自分の費用で修繕しなければいけません。共有部分の水道管が壊れた場合には、規約をもとに、各区分所有者が集まった集会での話合いによって修繕方法や予算、費用分担が決められることになります。費用分担は、規約に別段の定めがない限り、共有部分の割合(=専有部分の床面積の割合で決める)に従って、全ての区分所有者が負担することになります。 
Q12 震災で、住んでいるマンションの損傷が激しく、もはや住めるような状態ではない。建て替えたいがどのような手続が必要なの?
A マンション各戸の所有者(区分所有者)が集まった集会での決議によって決められます。建て替えの場合には、最低でも、区分所有者の頭数の5分の4及び議決権(専有部分の床面積の割合)の5分の4以上の賛成を得る必要があります。

 

   ○仕事  
Q13 勤務先が休業することになった、何か補償制度はあるの?

A 事業所が災害で休止して賃金をもらえない場合、実際に離職しなくて失業給付をもらえます。詳しくは宮城労働局職業安定課(022-299-8061午前9時~午後4時)にお問い合わせ下さい。 
Q14 勤務先から、震災を理由に解雇された。やむを得ないことなの?
A 今回の震災で事業所自体が津波で流された等、事業の継続自体が著しく困難であれば解雇はやむを得ないでしょう。もっとも、震災によって、単に資金繰りが苦しくなるという理由では、当然には解雇は認められません。そのような場合には、整理解雇4要件(①人員削減の必要性、②解雇回避努力の履行、③人選合理性、④手続の相当性)が必要です。宮城労働局労働基準部監督課(022-299-8838)に相談窓口があります。
※解雇された場合、失業保険の給付申請をして下さい。また、震災で勤務していた会社が倒産した場合で、給料や退職金が支払われていない場合は、国が会社に変わって未払賃金総額の8割(最大296万円)を立て替える制度もあります。 
Q15 今回の震災で、仕事中に、地震や津波により作業所が倒壊したことで、被害(死亡やけが)にあった場合に、労災保険は適用されるの?
A 適用されます。

   労災保険の適用には、災害と業務との関連性(業務起因性)が要件とされていますが、厚労省は、今回の震災について、「事業所や作業所が倒壊したり、大津波で流失したりして勤務中に被害に遭った人には、労災認定する」との方針を決めましたので、労災適用されることになります。勤務中には、避難中や救助中、通勤中に津波に巻き込まれた場合も含まれます。
   労災認定されれば、亡くなられた場合には、遺族に遺族年金や一時金、葬祭料が、けがの場合には、治療費や休業補償が支払われるといった補償が手厚いので、仕事中に、被害に遭われた場合には、積極的に労働基準監督署に労災の請求をしてください。詳しくは、宮城労働局労働基準部監督課(022-299-8838)にお問い合わせ下さい。

 

○損害賠償
※原則は、以下のとおりですが、まずは話し合いをしてみましょう。
Q16 家のブロック塀が倒れて隣家を壊してしまったが、賠償しなければならないの?

A 今回の震災は、「不可抗力」として、賠償責任が生じないとされる可能性が高いのですが、周囲の他のブロック塀が壊れていなかったり、もともと欠陥があって倒れやすいような塀の場合は、責任が生じる可能性もあります。
※同様の問題です。
・自宅の屋根瓦が今回の震災で落ちて、隣の人の住宅や自動車を壊してしまった。
・自宅マンションの水道管、温水器が今回の震災で壊れて、階下の人の家財道具を水浸しにしてしまった。
・自宅敷地の擁壁が今回の震災で崩れて、擁壁の下の住宅を壊してしまった。 
Q17 自宅建物が地震で傾いてしまった。次に大きな地震がくると倒れて隣家を壊してしまいそうだが、どうすればいいの?もし、隣家を壊してしまったら、賠償しなければならないの?
A まずは、市町村に災害の拡大を防止するように要請してみてください。市町村が人手不足等で対応できない場合には、宮城県建築士事務所協会(022-223-7330)あるいは日本建築家協会東北支部(022-225-1120)に問い合わせの上、建築士に自宅建物の状況を見てもらって下さい。その上、危険防止のために何らかの措置が必要であれば、措置をとってください。また、隣家には、家屋の状況を説明しておいてください。そのまま放置して、自宅建物が倒壊して、隣家を壊してしまったり、住人をケガさせてしまった場合には、賠償責任が生じる可能性があります。 
Q18 自宅は無事だが、隣家の建物が、地震で傾いている。次の余震で、倒れてきて、自宅が壊されないか心配だ。どうすればいいの?自分で隣家の建物を撤去してもいいの?
A まずは、隣家の人に、倒れてこないような補修工事や撤去を求めてください。隣家の人が、避難して連絡がとれなかったり、対応してくれない場合には、市町村に危険な建物の除去等の災害拡大の防止措置をとるように要請してみてください。
   隣家の人も市町村も対応してくれない場合には、危険な建物を撤去したり、予防措置をとることを認める裁判所の仮処分決定を経て、自力で建物の除去や修理をすることになるでしょう(専門的なことなので弁護士に相談してください)。しかし、そのような時間もない、今にも倒れそうだという緊急性のある場合には、自分や家族の生命・身体や財産を守るために、自分で撤去することもやむを得ないでしょう(その場合、「正当防衛」や「緊急避難」として隣家の人に対して建物を撤去したことの損害賠償責任を負わなくてすみます)。なお建物撤去の緊急性や必要性があることを証拠として残しておくために、建物の状況を写真に撮影しておいてください。  
Q19 修理のために預けていた車が津波で流されたが賠償してもらえるの?

A 「不可抗力」として、保管責任を問題にして、賠償を求めることは困難と思われます。店舗の駐車場や時間貸、月極駐車場に駐車中に流された場合も同様です。 ○リスク分担
Q20 リース物件が流されたのだが、それでもリース料は支払わなければならないの?

A リース物件の滅失、毀損の場合、通常特約で、ユーザー側が規定損害金を支払うとされているので、規定損害金(=リース料)を支払わなければならないのが原則です。ただし、リース業者側で保険を掛けてリスク分散をしている場合もあり、損害が軽減される可能性もあるので、あきらめないで、まずはリース業者へ連絡をしてください。 
Q21 中古自動車を買う契約をしたのだが、車の引き渡しを受ける前に、津波で流された。代金を支払わなければならないの?
A 引渡しを受ける前であれば、代金を支払わなくてすみそうです。
  まずは、売買契約書を確認してみてください。契約書において、「引渡し完了前に、不可抗力で滅失した場合には、その損害は、売主の負担とする」というような文言があれば、引渡し前ですから、代金を支払う必要はないでしょう。そのような文言がない場合には、売主、買主のどちらが自動車滅失のリスクを負担するか、大変難しい問題です。これは、状況にもよりますが、車の引渡しを受ける前であれば、買主はまだ自動車に対して支配をおさめたといえないので、代金を支払う必要はないと思われます。いずれにしろ、売主と話合いの上、もしも、話合いがまとまらないようであれば、中立的な第三者を交えて話合いをする簡易裁判所の民事調停や弁護士会の紛争解決支援センター(ADR022-223-1005)の活用もご検討下さい。  

 

○支払、借金、相続
Q22 住宅ローンが残っている家が津波で流されてしまったが、ローンはどうなるの?

A 残念ながら、現状では、住宅ローンはそのまま残ります。ただし、返済については住宅金融支援機構や金融機関において、返済を猶予してくれたり、金利を引き下げてくれる可能性がありますので、まずは、住宅金融支援機構(電話0120-086-353)や金融機関に相談してみてください。 ※借金が返済できない場合については、まずは借入先に返済猶予の問い合わせをしてみてください。柔軟に対応してくれる金融機関が多いと思われます。収入の見込みがなくて、とても返済が難しいということであれば、債務整理や自己破産を検討してみてください(法テラス宮城050-3383-5538による弁護士費用援助の制度もあります)。
  なお、自己破産をしても、生活再建支援金、義援金、災害弔慰金については保有していいことになっています。地震保険金についても相当額は保有できます。
※もしも、津波で亡くなった方がいて、その方が、住宅ローンを支払っていた場合には、「団体信用保険」によって、住宅ローンがなくなることがあります。住宅ローンを借りていた公庫や金融機関にお問い合わせ下さい。 
Q23 津波で亡くなった夫が、借金を負っていたが、支払わなければならないの?
A 借金も「相続財産」として、相続人(配偶者、子等)が引き継ぐことになりますが、相続人が、自己のために相続の開始があったことを知ったとき(=原則として、亡くなったことを知ったとき)から3か月以内に、家庭裁判所に「相続放棄」の手続をとれば、借金を引き継がずにすむことができます。もっとも、震災後の大変な状況の下で、亡くなった方に財産や借金がどれくらいあるのかを3か月では調査することができずに、相続放棄をしたらよいのかを迷うこともあるでしょう。その場合には、急ぎ「相続放棄の期間の伸長」を家庭裁判所に申し立てて下さい。
  なお、相続放棄をしますと、プラスの資産についても相続することができなくなるので注意が必要です。
※裁判所の「相続放棄の期間の伸長」に関するHP
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui/kazi/kazi_06_25.html 
Q24では、夫は、生命保険をかけて私を受取人にしていたが「相続放棄」をしてしまうと、生命保険も受け取れないの?
A 大丈夫です。受け取れます。生命保険金請求権は、相続財産ではなく、受取人の固有の権利とされていますので、相続放棄をしても受け取ることができます。 
Q25 夫が震災で行方不明になって3か月以上経った。もしかすると・・・と思いつつも、今後の生活にも不安がある。夫の財産や生命保険金は受け取れないの?
A 大変お辛いことと思います。行方不明の場合、まだ亡くなったと決まったわけではありませんから、亡くなったことを前提とする相続財産や生命保険金の受領はできないところです。 もっとも、今回の震災によって、行方不明になられている方であった場合でも、状況からいって、ほぼ亡くなったことが間違いがないと思われる場合には、ご家族の方などが市町村に申述書を提出することにより、死亡届を受理する運用が実施されています。  申述書は、震災発生時の居場所、被災の様子や本人との連絡状況などをチェック式で記載する形式となっております。詳しくは、法務省のHPhttp://www.moj.go.jp/MINJI/minji04_00026.html  死亡届が受理されますと、相続が開始して、財産を受け継いだり、生命保険金が受けとることができるようになります。詳しくは、弁護士にご相談下さい。  

 

 

○保険
Q26 車が津波で壊れてしまったが、保険はでるの?

A 地震・噴火・津波特約がなければでません(ほとんどの方がでません)。 
※保険については、保険会社の約款の内容にもよるので、各保険会社にお問い合わせ下さい。

※台風や大雨による水害、土砂災害の場合、車両保険に入っていれば保険金がでることが多いので、ご加入の保険会社にお問い合わせください。

 
Q27 亡くなった父が生命保険(地震保険)をかけていたか分からないが、調べる方法はあるの?
A 生命保険協会において、生命保険契約の有無の調査を行う「災害地域生保契約照会センター」を開設しました。照会センター(0120-001-731平日午前9時~午後5時)にお問い合わせください。
  地震保険については、損害保険協会照会センター(0120-501-331 平日午前9時~午後5時)にお問い合わせください。 
  Q28 震災で、自宅が壊れた。地震保険をかけていたが、どれくらい保険金がでるの?修理費や建て替え費用がでるの?
A 地震保険でもらえる保険金の額は、損害の程度と契約金額によって決まりますので、実際の修理費や建て替え費用がもらえるわけではありません。地震保険の契約額は、火災保険契約額の30~50%の範囲内と制限され、また建物5000万円、家財1000万円が上限となっています(有価証券や価格が30万円を超える貴金属などは補償対象外です)。その範囲内で、損害認定によって受け取れる保険金の額は変わってきます。損害認定は、全損、半損、一部損の3区分で、支払額はそれぞれ契約額の100%、50%、5%となっています。損害認定は、建物の基礎、柱、壁など主要構造部の損害が建物の時価に占める割合、または消失、流失した部分の床面積の割合で診断されます。
  なお、損害保険協会によりますと、今回の震災の津波被害の損害認定については、木造建物と鉄骨造建物(共同住宅を除く)については、次の基準で行う予定となっています。
  「全損」-かもいや扉の上端(一般的な建物で1.8m)までの浸水を被った場合
  「半損」-床上浸水または地盤面45㎝を超える浸水を受けた時
  「一部損」-基礎の高さ以上の浸水を受けた時
※今回の震災では、津波により壊滅的な被害を受けた地域を、航空写真・衛星写真を用いて甚大な被害(流失や焼失)のあった街区(市街の一区画、ブロック)を「全損地域」として認定し、当該街区に所在する地震保険契約はすべて「全損」認定することにし、手続を簡略化しました。
※損害保険会社の損害認定について、不服がある場合には、弁護士に相談してみてください。

地震保険についての詳細は、契約している損害保険会社や損害保険協会特別相談室(0120-107-808 携帯・PHSからは 03-3255-1306)へお問い合わせ下さい。 
Q29 火災保険だけで地震保険に入っていないと何ももらえないの?
A 火災保険だけでは、保険金はもらえませんが、保険(共済)によっては、少額の見舞金がもらえる場合があります。一度、ご加入の保険会社、共済に確認してみて下さい。

※台風や大雨による水害、土砂災害の場合には、火災保険の種類にもよりますが、火災保険だけで、保険金が出ることもあるので、ご加入の保険会社にお問い合わせください。
 
○震災に関する悪質商法
※困ったなと思ったら、すぐに弁護士や国民生活センターにご相談下さい。
Q30 自宅に屋根の修理業者が来て、しつこく修理をすすめるので、契約書にサインをしたら、工事代金は相場の倍以上のものだった。契約を取り消すことはできないの?
A 取り消せます。
まず、この場合は、訪問販売ですから、契約条件を明確にした契約書をもらってから8日間は、一方的に無条件で契約を取り消すクーリング・オフができます。契約書が渡されなかった場合や契約条件を明確にしていない契約書を渡された場合には、契約から8日を過ぎてもクーリング・オフができます。また、クーリング・オフ期間が過ぎてしまっていても、業者が嘘をついていたり、契約上重要なことを言わないで契約させたような場合には、消費者契約法による取消、詐欺取消等によって契約の取消しができます。 
※悪質リフォーム業者にご注意ください!
 震災に便乗した悪質商法が発生しています。特に、住宅の修理に関して、トラブルが多いようです。住宅の修理を業者に依頼する場合には、次のことに注意してください。
① 訪問販売では、できるだけ契約しないようにしましょう。
② 修理工事を依頼するかどうかは、複数の業者から見積をとる等して、慎重に検討しましょう。
③ 業者の説明をうのみにせずに、本当にその業者がいう修繕が必要かどうかを確かめましょう。
④ 業者から、詳細な見積書、改修計画書、工程表を出してもらいましょう。
⑤ 工事が完了しても、工事代金を全額支払うのは、契約どおりの工事がされているかを確認してからにしましょう。
⑥ 困ったなと思ったら、すぐに弁護士や国民生活センター(「震災に関連する悪質商法110番」0120-214-888)にご相談下さい。

 

Q31 携帯電話に「地震速報」というタイトルのメールが届いた。メールを確認すると「詳細情報はこちら」とあったため、そのアドレスをクリックしたところ、出会い系サイトにつながった。そして突然「ご利用料金1万円を支払ってください」という表示が出た。支払わなければいけないの? 
A 支払う必要はありませんし、絶対に支払わないでください。一度支払ってしまうと、騙しやすい人だと狙われてしまって、さらに同じような請求がくる可能性もあります。
  その他、支援物資や義援金を募ることを装って、物やお金を騙し取ろうとする悪質業者もいます。支援物資や義援金を募る電子メールが届いたとしても、募集している団体等の活動状況や使途についてよく確認し、その指定されている振込先が、確かにその団体の正規の口座であるかも確認しましょう。電子メールで支援物資や義援金を募ってくる場合は、怪しいと疑ってかかった方がよいでしょう。
                                                                             
      自動車が津波で流されたら・・・

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※法テラスの震災特例相談や扶助相談が利用できる方は、そちらをご利用していただく形になります。

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事務所概要

代表弁護士神坪浩喜
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弁護士:神坪浩喜
弁護士:林屋陽一郎

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泉区泉中央1丁目23-4
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