宮城県仙台市泉区・地下鉄泉中央駅徒歩4分の「あやめ法律事務所」では、3名の弁護士が、借金・離婚・不倫・相続・交通事故等の無料法律相談を実施しています。

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日記・コラム

紛争の渦中にいるとき

日差し

平成19年3月30日(金)

皆さん、こんにちは!お元気ですか?
神坪です。もう3月もあとわずかですね。

東京の方では、桜が見頃だとか。

今日、仙台では、朝降っていた雨がやみ日が差してきました。
「雨のち晴れ」の天気って、何か気持ちがいいですよね!

さて、弁護士の仕事の多くは、人と人との間の「紛争」を
取り扱うものですが、
人は、紛争の渦中にいるとき、自分が紛争当事者のとき、
どうしても、視野が狭く、心が固くなってしまいがちです。

私自身、日常、法律問題について、相談者の方に
あれこれアドバイスをさせていただいておりますが、
いざ、自分自身が、紛争の渦中に身をおかれたら、
冷静に状況判断をして、対策を考えることができるかは
正直ちょっと怪しいです。

紛争の渦中にいる方、
離婚の相談、親族や相続の問題、隣人との関係といった感情的な対立を生みやすい案件は

往々にして、
「あの人のここが悪い!ここが許せない!謝罪するのはあの人だ!自分は悪くないのに、どうして○○してくれないのか!」
「私の言い分が絶対正しいのに!」
「あの人のせいで、自分は不幸だ!許せない!謝って!」

そんな心に固まってしまいがちです。
そして、怒り、恨み、悲しさの感情に囚われてしまいます。

そういったマイナス感情にとらわれて、問題解決の有効な行動をとれず、
いたずらに時間を費やし、ストレスで自分自身の心身の健康を害することもあります。

客観的な事実は、一つです。

しかし、その事実に対する解釈の仕方は人それぞれです。
そして、事実の受け止め方、事実を捉え、その人の心に湧き出てくる感情は人それぞれです。

全く同じ事実でも、ある人は幸せに感じるのに、別の人はがっかりしてしまうというような正反対なことさえあります。

多くの人が、失敗した、もうダメだと感じるところ、ある人は、とてもいい学びの機会だ、役立てよう、この学びを他の人にも役立てようと考えます。

ある人は、一つの事実にがっかりし、心の中を、怒りや悲しみの感情で見たし、その感情を引きずって過ごしてしまいます。

また、別のある人は、同じ事実に対しても、悲しみを感じながらも、それを流し、「別のとらえ方ができないか」「今、自分ができることは何か」を考え、前向きに問題解決の行動をとろうとします。

決して、自分がとらえているように他人も捉えている訳ではありません。
自分の抱いているとらえ方や、感情が絶対唯一のものではないのです。

でも、特に紛争の渦中にいる人は、自分見方が唯一の正しい見方であるとどうしても思いがちで、別の見方があることや、先方から見た眺めがどんなものなのかには、なかなか思いが至りません。

また、当たり前のように、自分のマイナス感情に浸りきってしまいがちです。

この心の中の辛い気持ちは、相手が自分の言うとおりにしてくれない限り、あるいは言うとおりにしたとしても消えないと決めつけてしまいます。

「自分が、絶対に正義であり、自分が被害者である、だからずっと不幸なんだ、哀しいんだ!」と、一旦固定してしまうと、別の視点や感情を選択することができなくなっていきます。

でも、そのこり固まった心、ちょっとほぐしてみませんか?
あなた自身のために。

あなたが、いかに相手を恨んでも、怒っても、悲しみの感情に浸ったところでも、相手に何か、天罰が下るわけでもなく、謝罪してくれるわけでもありません。
あなたが苦しんでいる間も、相手はいつも通り、のうのうと暮らしているかもしれません。

「あの人のせいで、私は不幸なんだ!許せない!」

その考え方、感情は、結果的にはあなた自身を苦しめるだけのような気がします。
許せないあの人はそれでものうのうとご飯を食べて暮らしています。
(もちろん、天の目からみて非行な行いをしたのであれば、天罰が下るかも知れませんが・・・)

なかなか難しいことと思いますが、
自分自身のために、一旦「自分」から抜け出して、別の視点から「自分」を眺めてみてはいかがでしょうか?

物事を、いろいろな視点、相手の視点、第三者の視点、さらには天の神様の視点から眺めてみてはいかがでしょうか?

そして、その「不幸な感情」に浸ることしか本当に選択肢はないのだろうか、他の考え方を選択することができないかを意識してみてはいかがでしょうか?

心が穏やかになる別の見方やとらえ方が見つかるかもしれませんよ!

それでは、また!

幼稚園の先生は偉大です。

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平成19年3月23日(金)

皆さん、こんにちは!お元気ですか?
神坪です。

この3月で、今まで慣れた環境から旅立ち
4月からは、新しい生活をスタートされる方も多いのではないでしょうか。

私の上の子も先日幼稚園の卒園式でした。

一人一人名前を呼ばれて、卒園証書を園長先生から
もらいました。

3年間よく頑張ったね。

運動会、クリスマス会、キャンプ・・いろいろなことがあったよね。
友達とたくさん遊んだよね。歌ったり、走ったりしたよね。
友達とけんかをして泣いたこともあったよね。

先生からいろいろとお話聞いたよね。
入園した頃は、あんなに小さく、頼りなさそうだったのに
本当に立派になったね。

自分の子の成長、
先生、お母さん、子供達それぞれのいろんな気持ちを思うと
やはり、うるうるしてしまいました。
特に、卒園生を送り出す、担任の先生のお気持ちを思うと
ジーンときてしまいました。

それに、先生が弾いていたピアノがこれまたいいんですよ!
ピアノの音色に気持ちがのせられているようで、素敵でした。

私、小学校の時、少しだけピアノを習ったことがあったのですが、
自分も、こんなに弾けたらいいなあ、なんてことを考えてしまいました。

それにしても、幼稚園の先生は、偉大ですよね!

私や妻は、自分達二人の子供に振り回されているのに
先生は、何人もの自由気ままな子供達を、統率し、心をつかみ、いろいろなことを教えたり、遊んだりして、その上ピアノも上手に弾けるのですもんね。

そんな先生も、時には、子供達がいうことを聞いてくれなかったりして、辛いことも当然あったことと思います。
子供って、ほんと自由に好き勝手なことやっていますから。

お母さんにもいろいろな方がいらっしゃって、気をつかうことも多いのではないでしょうか。

そんな中、よく頑張っていただきました。感謝です。ありがとうございました。

幼い子供達の心に、幼稚園の先生の優しさや暖かさは、しっかりと刻みこまれていると思います。

純粋で、素直で傷つきやすい子供の心。

この大切な時期に、優しく、暖かく受け容れられ、愛された経験は一生の宝物です。

幼稚園の先生は、偉大です。

ありがとうございました。

現在地点と目標地点

白石城と梅

平成19年3月20日(火)

皆さん、こんにちは!お元気ですか?

3月になり、寒の戻りもあったりして
結構多くの方が体調を崩されているようです。
インフルエンザもはやっているようですね。

皆さん、お体にはお気をつけてください。

気がつけば、もう3月も下旬。
お彼岸です。
空気は冷たいですが、
日差しの力は、どんどん強くなっていくことを感じます。
日もだいぶ長くなりました。

この時期というのは、年度末ということで
12月末と同様、わたわたしてしまいます。

裁判所に出す書類も、何とか3月末までにという意識が
働いて、事務員の江坂さんは、フル回転状態です。
ありがたく、また申し訳なく思っています。

また、このホームページをご覧になって、せっかく相談しようかなあと考えてくださったのに、現在なかなか対応できない状況で
これまた申し訳なく思っています。

借金問題でお悩みの方は、
トップページにも記載しましたが、多重債務、借金問題については、仙台弁護士会において、2月より無料相談を実施し、相談した弁護士さんに直接依頼することも可能ですので、どうぞご利用になられて下さい。

どんな弁護士さんにあたるのかは、不安なことだろうと思います。
弁護士さんって怖そう、と思っている方もいらっしゃるかも知れません。
ですが、どうか一人思い悩まずに、相談にいってみて下さい。

ちょっと相談を受けてみたが、よくわからないとか、ちょっと合わなさそうだということであれば、別の方に相談することをしてもよいかと思います。

また、以前にもお話しましたが、自分が悩んでいること、弁護士に聞いてみたいことは、事前にメモしておいておくとよいと思いますよ。

また、この問題について、自分は、どういう風にしたいのか、自分の希望についてできるだけ明確にしておいて、これもメモしておくと、よろしいかと思います。

自分が置かれている現在の状況に困っている、問題がある。
その現在の状況がどうなのか、どんな問題なのか。
が一つの軸です。

そして、
自分は、どんな状況にしたいのか。
どういう風になればいいのか。
これも一つの軸です。

自分の現在地点と目標地点を明らかにするということです

自分が抱えている問題は解決可能なのか、目標を達成するための手段には何があるのか、自分のケースの場合、どんな手段がよいのか、
それを弁護士に相談するということになるかと思います。

「自分の現在地点と目標地点」

これをちょっと意識してみて下さいね。

例えば離婚問題の妻の立場ですと

○現在地点
   ・結婚して5年
   ・旦那が浮気をしている。
   ・生活費も入れてくれない。
   ・子供が一人、3歳
   ・もう愛情がなくなった。
   ・現在別居して3か月。

○目標地点
   
・離婚したい。
   
・慰謝料として200万くらいは欲しい
   
・子供の親権は自分
   
・養育費は5万出して欲しい。

というような具合に整理できたりします。

こうやって整理して紙に書いてみると
相談する際にスムーズに行くかと思います。

また、自分自身の心のもやもやが少しすっきりしてくるのではないでしょうか。

ただ、自分でもよく整理できないという時には、それを整理していくのが弁護士の大切な仕事の一部分でもありますから、どうかためらわずに相談して下さいね。

それでは、また。

学食を目指して

平成19年3月6日(火)

皆さん、こんにちは!神坪です。
いかがお過ごしですか?

今日はなかなかいい天気だったので、お昼に散歩がてら、事務所のある片平を出て、広瀬川にかかる大橋や、仙台城隅櫓の側を通って、川内にある東北大の学生食堂にご飯を食べに行きました。

途中、大橋の途中から広瀬川を見渡すと、木々の様子から
もうすぐ緑を吹き出すぞ!という感じが伝わって来ました。

学生のとき、ほぼ毎日通っていたこの青葉城につながる道は、視界が大きく広がり、その季節ごとに見せる景色に変化があり、若葉の頃や紅葉、雪景色と素敵な景色をみせてくれます。

昔、仙台タワービルの20階あたりで、模試の採点アルバイトをしたことがあったのですが、そこから西の青葉山方面を眺めると、仙台は、街の側に、本当にすぐ山が迫っているのだなあと驚きました。

仙台城隅櫓から仙台城趾に向かう坂道は、うっそうとした高い木々の中をとおる道は、もうすっかり山道です。仙台城趾のわきを抜け、八木山橋を通り、動物公園に向かう道は、高い木々の中をぐねぐねしていてプチドライビングコースでした。

今はどうか分かりませんが、私が大学にいた当時は大学の構内で、「たぬき」や「きじ」も見ましたよ。

クルマで5分、歩いても20分程度の距離で、街と山がくっついているというのも、珍しいことではないでしょうか。

東北大学を卒業して、15年ほど経つのですが、この素敵な環境の中で、大学生活を過ごせたことに、改めて感謝したい気持ちになりました。

学食は、最近改装した様で綺麗になっており、びっくりしました。
なんか私立大みたいじゃない!と思いました

そこで昔よく食べていたサッポロ味噌ラーメンを食べました。
値段は、確か昔は270円くらいでいたが、360円。それでも
随分安いですよね!味は変わらず。ゴムのような麺ですが、結構好きです。
ちなみに昔私がよく夕食にしていたカレー(小)が189円でした(昔は150円)。

私、サッポロ味噌ラーメンを食べると、午後の講義や図書館での勉強の時に、とても眠くなって、心地よく昼寝をしてたんですよね。

この昼寝タイムは、何とも至福のひとときでした。

刑法とか、行政法とかは、先生の素敵な声の調子と高尚な講義内容のため、とても心地よい眠りに誘ってくれました(講義をしてくれた先生、すみません!)。

「眠くなったら昼寝をする」

これって、今はとてもできないです。
ちょっと憧れます。健康にもいいらしいですよ。

1時間ほどの昼食、散歩でしたが、楽しいひとときでした。

なかなか時間をとることはできませんが、週の1日くらいは
意識的に、こんな散歩の時間をとろうかなと思っています。

いよいよ春ですものね!

それでは、また。

脳みそ君、よろしく。

平成19年2月28日(水)

皆さん、こんばんは!お元気ですか?
2月も今日で最後ですね。
春の力がどんどんわき出てきていることを
感じます。

さて、前回から久しぶりの更新です。

どうして久しぶりになってしまったのかといいますと・・・

とても忙しかった?
書くことが思いつかなかった?

ではありません。

10日ほど前から、頭痛がひどくて、明るいことが書けない感じだったのです。

私はこのブログを書くにあたって、ネガティブなこと、愚痴なんかは書かないようにしようと決めているのですが、体調が悪いと
書く内容も暗くなりそうで控えておりました。

ここにきて、ようやく頭痛がなくなりましたので、こうして書いております。

ブログが書けないのはともかく、業務にも支障がでました。
頭のことですから、
この10日間くらいは

「どうか、難しい話しはしないで!」
「ややこしい電話はこないでくれ!」

と願って打ち合わせをしたりしてました。
打ち合わせをされた方、どうもすみませんでした。

でも、こんな時に限ってややこしい話しとかが出てきて
辛かったです。ちょっとした試練でした。

今日あたりから、頭の調子がよくクリアになり、とても気持ちがいいです。

健康であることのありがたみをまた感じました。
何もないことというのは、本当にありがたいことですね!

脳神経外科にかかって、MRI(脳を輪切り写真にするやつ)をとってもらい感染症等重いものではないということでした。一安心。

初MRI体験でしたが、最新鋭の機器らしく、狭い筒の中に入っていく圧迫感のあるタイプではなく、検査は楽でした。時間としては、20分くらいだったでしょうか。

ただ磁石をつかって脳を透視(?)して撮影するらしいのですが、
磁石の音が、「ガガガガガ・・・」とか「ダダダダダ・・・」とか機関銃のような音が聞こえてくるので、頭には響きました。

できた自分の脳の輪切り写真を見せていただいたのですが、
きれいに脳みそが写るものなんですね!

これが延髄、これが小脳、大脳・・・ほほう。

自分の脳の写真を見て、ここから私の全ての思考や感情がわき出てきているのかと思うと不思議な気になりました。

この私の脳という物質には、小さいときからの記憶や想い出、勉強したこと、体験したことが刻みこまれ、新しい情報を受容し分析し、脳という物質から喜びや悲しみ等の感情を感じ、思考し
自分の行動が決められていく。

この写真に写っている脳がねえ・・・

「脳みそ君、どうか機嫌を損ねないで、これからもどうぞよろしく!」

そう言いたい気持ちになりました。

そして自分の脳みそに、

ネガティブな情報や
暗い考え方、イライラ感情はなるべく避けて

綺麗な景色
心地よい音楽
美味しいご飯
ワクワクするような考え
創造的な考え

といった脳が喜んで栄養になるようなこと与えて
脳をいたわるようにしたいとそう思ったのでした。

でないと、また機嫌を損ねそうだもんね。脳みそ君!

君に感謝しいたわりますので、どうぞ頑張ってつきあってください!

それでは、また。

「分割でもいいですか?」

平成19年2月14日(水)

皆さん、こんにちは!
神坪です。お元気ですか?
今日は、バレンタインデーですね。

さて、借金問題(債務整理個人再生自己破産)の相談で

「弁護士費用が一度に準備できないんですけれど?」
「分割払いでもいいですか?」
「どれくらいの分割ならいいですか?」
とよく聞かれます。

そこで、当事務所の場合について、お話しますね。

借金問題で困っている方は、お金がないので困っているわけですから、なかなか弁護士費用を一括で準備するのは難しいですよね。

そこで、借金問題については、弁護士の多くは、分割払いによる受任もしていると思います(中には一括でなければ受任しませんと言うところもあるかも知れませんが・・・)。

当事務所の場合、
債務整理、個人再生といった債権者に一定の返済を前提とする手続をやる場合には、毎月「一定金額の積立」をしていだだいております。

「一定金額の積立」というのは、

○想定される残債務額から
債務額や取引履歴の長さ、金利を見ておおまかな残債務額を予想して、それを48回(4年払い)で割って月々の支払額を想定した額。
例えば、債務額が200万円と予想されるなら、4万2000円程度となります。

○月々返済にまわせる金額から
相談者の収入から、生活費や必要な金員を差し引いて、いくらならば毎月返済可能かどうか。例えば、収入月20万円で、生活費が月16万円程度なら、月4万円が返済にまわせるということになります。

この二つのアプローチをやってみて、上記の例の場合、私は相談者の方に「月4万円の積立をしていただきますか?できますか?」とお願いします。

この積立の意味は、

①本当に月々4万円の返済が可能かどうかを弁護士が確認させていただく意味(和解を決めた後で支払いができなくなることを防ぐ)と

②債務整理の場合、先に和解が決まった債権者に対する支払いの原資となります。個人再生の場合、少額債権として一括払いをする際の原資となります。

さらに
③一括で弁護士費用を準備できない方の分割払いの意味もあります。
つまり、積み立てていただいたお金を弁護士費用の分割払いとして順次精算させていただく意味もあります(例えば、債務整理8件、着手金計21万円の場合、その21万円分は順次弁護士費用として精算させていただくことになります。21万円を超える分は預かり金となります。)。

このようにして、依頼者の方からすると、当事務所の場合、上述の例の場合には毎月4万円を積み立てること(弁護士費用については実質4万円の分割払い)ということになります。

弁護士に依頼している際にも、債権者に支払う必要があるの?
と思われる方もいるかも知れません。

ですが、弁護士に依頼中(当事務所の場合は積立中)は、債権者には支払う必要はありません。

弁護士に依頼した場合、弁護士から各債権者に対して、弁護士が代理人となりましたよという通知(受任通知)を出します。これが届くと、支払いがなくとも債権者は債務者に督促が出来なくなります。
弁護士が受任した場合、一旦支払いは凍結するのです。

弁護士が受任しますと、債権者に支払わなくても、債権者から請求や取り立てが来たりすることはありません。

つまり、債権者に対する支払いは、弁護士からの指示(私は、全て和解がまとまりましたので、この月からこの指定口座に支払ってくださいとお願いします)があるまでは、支払う必要はないのです。

(なお、事務所によっては、和解成立後や再生計画履行時においても法律事務所によって、支払いを代行するところもありますが、当事務所では、支払いは依頼者の方から直接やっていただいております。)

ですから、依頼者の方とすれば、弁護士に依頼中は
毎月一定金額の積立を頑張ってするということになります。

積立金額は収入から生活費を差し引いて残る金額という前提なので、この金額なら積立ができる理屈となります。

負債額から想定される月々の分割払い額について、
収入や生活状況からみて、とても積立ができないというような場合や、積立を始めたけれど無理だったという場合には、債務整理や個人再生は困難で、また弁護士に対する分割払いも難しいということになり、自己破産を検討することになります。

ただ、その場合でも司法支援センターの法律扶助を活用することで弁護士をつけることができる場合もあるかもしれませんので、まずはご相談いただければと思います。

それから、サラ金との取引期間が5,6年以上もある場合には、過払いとなっている可能性もあり、過払金の返還金で、弁護士費用がまかなえたりする場合もありますので、費用が用意できないからとあきらめないで、弁護士や司法書士にご相談下さい。

なお、自己破産の場合には、当事務所では、現在月5万円程度の分割からとなっています。それが難しい場合には、法律扶助を活用していただくことになろうかと思います。

スペシャルドリンク

平成19年2月12日(月)

皆さん、こんにちは!神坪です。

先週末からちょっと風邪を引いてしまって
体調が今ひとつです。
鼻がつまって頭がぼーっとしています。

鼻がつまっていると、ご飯の味もよくわからなくなります。
味覚は舌で感じるものということですが、鼻でも感じているのでしょうか?

鼻づまりをしていると頭の働きが鈍くなります。酸素が十分脳に供給されません。

私は、鼻づまりがしやすいので、受験中、点鼻薬とか、鼻に絆創膏みたいなテープを貼って鼻腔を拡げたりしていました。

それから、鼻呼吸が楽になるという鼻輪のようなグッズも買ってつけたりしました。

司法試験の本番のときに、集中力アップのため、その「鼻輪」をつけてのぞんだのですが、試験監督の人から不審そうな目でみられてしまいました。

「ついに、受験生にも鼻ピアスをつけるような者がいるのか!」というような冷たい目でした。

私は、そんな冷たい目にも負けず、見た目がどうかも考えず、脳のコンディションが一番いいようにするにはどうすべきかだけを考えていました。

それから、司法試験には、自分オリジナルのスペシャルドリンクなるものを持参して休憩時間とかに飲んでたりしました。

マラソン選手が給水所で、オリジナルのスペシャルドリンクを用意していたというのを真似てみたのでした。

スペシャルドリンクといっても、私の場合は、リンゴ酢に、はちみつをまぜて水にとかしたバーモントドリンクなのですが、これを飲んで

「よし!頭は絶好調!!どんな問題がでても大丈夫!!」

と叫んでいました(頭の中で)。

変な受験生でした。

でも、こうして無事に弁護士になれて何よりです。
ありがとうございます。

試験の時って、「どんな問題がでるんだろう?知らない問題が出たらどうしよう。」「周りがみんな賢く見えてくる。」というような気になりがちですよね。

私も、緊張しやすいタイプなので、試験場に入ると、すぐそんな弱気心がもくもくと頭の中に広がっていました。

そこで、私の場合、スペシャルドリンクを飲むという儀式をやって「私は大丈夫!!」という思いこみをしていたのですね。

そうすると、本当に頭が元気になるような気がして、不安な気持ちが薄らぎました。

以前、司法試験に向けての勉強で「自分は合格できる!」という思いこみが大切というようなお話をしましたが、一定の行動と結びつけてみると、「思いこみ」がしやすいようです。

縁起をかつぐというのもこれに似ていることかもしれません。

模擬試験で調子のよかったときの服装をしていく、ペンをつかう。
「この服だと調子がいい。このペンで書くと点数がいい。」という思いこみをもって、本番に臨む。

そうすると実際の試験でもよかったりすることってありますよね。

皆さんにもそんな経験ってないですか?

「思いこみ」につながる行動は、どんどんやってみるといいのかも知れませんね!

あなたの素敵な「思いこみ」が現実になり、夢が叶いますように!

それでは、また!

「おじいちゃん、おばあちゃんの暮らし安心読本」

平成19年2月9日(金)

皆さん、こんにちは!神坪です。
お元気ですか?

節分も終わり、次はバレンタインデーとひな祭りですね!
また明日から3連休の方も多いのではないでしょうか?

さて、先日、大学時代からの友人で、今東京で弁護士をしている岡田隆さんから、彼が共著で執筆した本を頂きました。

いい本なので紹介しますね。

「おじいちゃん、おばあちゃんの暮らし安心読本」
法律情報出版 編集:高齢者の生活と法律研究会

です。「高齢者のための生活と法律の入門書」というコンセプトでとてもわかりやすい内容となっています。

例えば、

「身体が不自由になったり、物事を判断できなくなったときに、身の回りの世話をしてもらう家族や親族がいないときは、どうしよう?」・・介護の話、任意後見、法定後見の話

「私が死んでしまったら、私の財産はどうなるの?」・・相続、遺言の話

「いらない商品を買わされたのだけれど、どうすればいいの?」・・・消費者被害の話

等高齢者が悩みそうな事柄について、とてもわかりやすく書かれています。

そして、この本の特徴としては、実際に困ったときに、どこで相談をすればいいのかについて電話番号の案内がなされています。

困ったときには、一人で悩まないで、専門の人に相談するのが、よいと思いますが、実際にどこに相談すればいいのかわからず立ちすくんでしまう方も多いと思います。

そんな時、ここにまず電話をすればいいと分かると、ずいぶん安心できますよね。

それから、恥ずかしながら、不勉強でこの本を見て、こんなサービスがあるのか!と私が初めて気がついたサービスもありました。紹介しますね。

「地域福祉権利擁護事業」です。

高齢者や知的障害者等のうち、認知症や物忘れがあるなど判断能力が衰えていて、自分の判断では、各種手続や金銭管理等について支障をきたすような方について、

①福祉サービスの利用援助(ヘルパーさんを頼みたいときの手続を援助したりする)
②日常的な金銭管理サービス(電気等の公共料金、医療費等の支払手続や年金等の受領、預金の出し入れの援助)
③預金通帳、実印、権利証等の書類預かりサービス

を、社会福祉協議会から安い費用で受けられるというものです。

この手続を利用するには、ちかくの社会福祉協議会に相談することからはじめるというもので成年後見制度と異なり面倒な手続はいらないようです。

仙台市についてはこちら
をご覧下さい。

対象が、成年後見制度とことなり、一定の判断能力があることが前提になること、サービス内容が限定されること等の制限はありますが、手続が比較的簡単で費用も低廉であり、安心感もあるので、ちょっと物事について判断するのが自信がなくなったなあという方については、有用な手段になるのではないでしょうか。

行政の関係で、サービスがある場合もあるので、生活のことで何か困ったことがあったら、そういったサービスを受けられないかよく探してみるといいかもしれませんね。

それでは、また。

「君、来週転勤してくれないか?」2

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平成19年1月29日(月)

皆さん、こんばんは!お元気ですか?
神坪です。

この頃、肩こりがつらいので、「嵐の湯」という鉱石風呂に初めて行ってきました。岩盤浴みたいなものですが、一枚岩ではなく、いろいろな小さな鉱石が敷き詰められているところで、そのままごろんと寝ころぶものです。

寝ころぶなり、ヴァーと汗が噴き出てきて、不思議な体験でした。
汗といっしょに体内の毒素を排出するそうです。
今はやりのデトックスというやつです。
本当に毒がでているのかな?

あ、でもサウナとは違う爽快な気分でしたし、風呂上がりの肌はなんかしっとりスベスベになったような気がします。肩こりの改善はありませんでしたが、たった1回だけですから・・・

また行ってみようと思っています。

さて、前回の問題です。

突然、転勤命令が出て、子供の問題もあり、転勤なんてしたくないと考えているXさんの話でした。

「X(男性40歳)さんは、保険会社Y社に勤めていました。Y社に勤務後、仙台支店において営業を担当していました。ところが、Xさんは、ある日、支店長に呼ばれ「君、来週から、大阪支店へ行ってくれないか。」と内示をうけ、一週間後、正式に配転を命じられました。
Xさんの奥さんは、仙台で会社員をしています。Xさんには2人の子供(小学生)もおり、子供のうち一人は喘息で病院の治療のため定期的に夫婦交代で病院の送迎をしていました。こんな事情もあり、Xさんとしては、転勤なんかしたくありません。」

(1)Xさんは、内示を受けた段階で、転勤をさけるために、会社に対して何か働きかけをすることができないでしょうか?

●答え
Xさんとしては、会社に対して、どのような理由で、自分に転勤をしてもらいたいのか説明を求め、また、自分が転勤することで被る不利益について会社に説明し、再考を促すようにお願いした方がよいでしょう。

理由
XさんがY社に就職する際に、仙台支店で勤務することが決められている場合(勤務地の限定)には、Y社はそれを守るべきですから、Xさんとしては、それをY社に主張し、配転しないよう要求することができます。

ただ、就業規則上に、転勤に関する規定があり(通常規定があります)、そこで勤務地の限定がない場合には、会社側には、配転命令権があり、従業員はこれを拒否することはできません。

企業の業務上の必要性、企業の合理的経営の見地から、配転については、企業側に広く裁量が認められているのですね。

講師のお話によると、配転の裁量が広く認められているのは終身雇用制と連動しているとのことでした。
つまり終身雇用を維持するためには、企業としては、配転はやむを得ない面もある。従業員としても、雇用自体は継続できるので一定の配転は受任すべきということらしいです。

裁判所も、解雇の要件については、厳格ですが、配転については、比較的甘く配転命令を認めているようです。

ただし、どんな場合でも、会社の配転命令に従わなければならないかという訳ではなく、配転命令権の行使が「権利の濫用」といえるような場合には、無効となります。

では、どんな場合に、配転命令が「権利の濫用」として無効になるのでしょうか?

この点、基準となる最高裁の判例(昭和61年7月14日判決・東亜ペイント事件)は、

① 業務上の必要性がない場合
② 不当な動機や目的で行われた場合
③ 従業員に通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせる
場合

には、配転命令権の行使は「権利の濫用」として無効としています。

①について、最高裁は、労働力の適正配置、業務の能率増進、労働者の能力開発、勤労意欲の高揚、業務運営の円滑化といった企業の合理的経営に寄与する場合には、業務の必要性があるとしています。

説例のXさんのケースでいうと、Xさんの営業能力が高く、他方で、大阪支店の営業力が弱いので、能力のあるXさんに大阪支店に行ってもらって、営業部門をサポートしてもらいたいということであれば、「業務の必要性」はあり、ということになります。

でも、Y社の意図として、Xさんを解雇したいという意図をもって、嫌がらせ的に、配転命令をしたような場合には、業務上の必要性があったとしても、その配転命令は権利の濫用となります(②の場合)

ですから、説例のXさんとしては、まず会社がどういう理由で自分が転勤することになったのか、会社から説明を受けて情報を得るということなろうかと思います。

そこで、業務の必要性がないとか、あっても嫌がらせ目的であるような場合には、その配転命令は権利濫用として無効ですよと指摘し再考を促すことになるでしょう。

ただ、実際に多く問題となるのは、③の場合、従業員に著しく不利益を負わせる場合にあたるかどうかかと思います。

では、どんな場合に「著しい不利益」といえるのでしょうか?

転勤すると「単身赴任になってしまう」「夫婦共稼ぎである」ので、困るというだけでは、「著しい不利益」とは裁判所ではみてくれないようです。

ですが、「高齢な両親がおり、介護が必要だが、自分以外に面倒をみる人がいない」とか、「子供が病気で、専門的な治療が必要であり、その医療は転勤先では困難だ」とかの事情がある場合には、「著しい不利益」となる可能性があります。

こういった子の養育や家族の介護等の事情は、育児介護休業法26条において、事業者が、従業員に転勤してもらう際には、従業員の子の養育や家族の介護の状況について配慮しなければならないと規定し、また現在の傾向として、重視されつつあります。

そこで、本件のXさんには、「妻も働いていること」に加え、「子供がぜん息で治療中であること」「交替でなんとか病院につれていっているので、自分が転勤すると、連れて行く者がいなくなること」等の事情から、転勤した場合には大変な不利益を被ると説明し、会社に考え直してもらうよう働きかけた方がよいかと思います。

場合によっては、「配転命令がなされたらその効力を裁判してでも争うぞ!」と強い姿勢をあらかじめ明らかにしておいた方がいいかもしれません。

(2)Xさんは、配転命令を受けた後、その効力を争うことができるでしょうか?またどのような事情が考慮されるのでしょうか?

以上から、(2)の答えとしては
最高裁の①から③の基準に照らして、会社の配転命令に問題があるという場合には、権利濫用で無効であるとして、命令の効力を争うことができるということになります。

考慮される事情としては、
おおまかに言うと、
会社の事情(業務の必要性、企業の合理的経営に寄与するか、不当な目的はなかったか)
従業員の転勤にともなう不利益(子の養育や家族の介護等の事情)が天秤にかけられるということになろうかと思います。

私自身、自分も親も引越をしなければならない転勤というのはなかったのですが、いきなり転勤というのは、生活本拠がかわり、子供や両親の病院、学校の事等大変なことですよね。

現在の裁判例の枠組みですと
従業員からみて、
「原則として転勤命令には従わざるをえない。」という枠組みはあるのですが、高齢になった両親の介護等の事情は、重視される傾向にはあるような気がします。

ですから、ここらあたりを会社に強調して、再考を求めるか、また転勤に従わざるをえなくても、会社に何らかのフォロー(手当等)を求めて会社に検討してもらう価値はあると思います。

ただ、本人で交渉して、会社の反応が渋い場合には、弁護士や都道府県労働局の相談窓口に相談して、対応を検討するのがよろしいかと思います。

どんな手段があるのかは、また別の機会にお話しますね。

そして、弁護士依頼を検討する場合には、労働事件については、特に労働事件を得意としている弁護士さんもいらっしゃいますので、その点を意識して弁護士さんを探してみて下さい。

設例の途中ですが、だいぶ長くなってしまいましたので、
続きはまた後日にしますね。

それでは、また。

君、来週転勤してくれないか?

走る

平成19年1月27日(土)

皆さん、こんにちは!神坪です。

ここ仙台は、とてもいい天気です。
3月のような日差しです。

今年の桜は早く咲くかも知れませんね。

さて、昨日、日弁連主催で労働紛争についての研修会がありました。この手の研修会は大抵よく分からず眠くなってしまうのですが、私としては、珍しいことに(?)今回あまり眠くならず、ちゃんと講義を聴くことができました。

研修内容が、私のような初心者向けの講義で分かりやすく工夫されていたからかも知れません。

特に、後半は、具体的な説例(解雇、残業代、配転、セクハラ)について、労働者側、使用者側でそれぞれ多くの事件をやっている先生方が、どのような対応をしたらよいのかについて具体的にコメントするというもので、リアルにイメージできてよかったです。

そこで、せっかくのこの研修を私自身に定着させようと、昨日の研修資料と私のメモをアレンジして、このブログに書いてみようと思いつきました。
また、入門的な講義ですから、分かりやすく、一般の方にとっても、何かお役に立てるかもしれないという気持ちもあります。

これは、皆さんもご経験あるかと思いますが、得た知識を自分のものにするには人に説明したり、教えたりするといいんですよね。

理解していないと自分の言葉で説明できないので、自分の理解の程度がこのくらいかとわかるし、説明することや教えることで知識が定着しやすくなります。それに人に説明することを意識して、知識や情報を得ようとすると効果的に知識が吸収できるかと思います。

これは、初めての相談や事件にでくわしたとき「よく分からない、こまった、どうしよう?」と思い、関連情報を得よう調査する場合に調べたことがよく身に付くことと同じです。

「人に説明してみる。教えてみる。」というのは、効果的な勉強法だと実感しています。

では、昨日の研修説例をみていきましょう。
オリジナルの説例は、弁護士相手の研修なので、相談をうけた弁護士がどうすべきかという説例になっていますが、ここでは、実際の当事者(従業員、会社)を主体に書き換えています。また、内容も若干変えています。

「君、来週転勤してくれないか?」と突然言われた配転命令のケースです。

「X(男性40歳)さんは、保険会社Y社に勤めていました。Y社に勤務後、仙台支店において営業を担当していました。ところが、Xさんは、ある日、支店長に呼ばれ「君、来週から、大阪支店へ行ってくれないか。」と内示をうけ、一週間後、正式に配転を命じられました。
Xさんの奥さんは、仙台で会社員をしています。Xさんには2人の子供(小学生)もおり、子供のうち一人は喘息で病院の治療のため定期的に夫婦交代で病院の送迎をしていました。こんな事情もあり、Xさんとしては、転勤なんかしたくありません。」

・従業員Xさんの立場
(1)Xさんは、内示を受けた段階で、転勤をさけるために、会社に対して何か働きかけをすることができないでしょうか?
(2)Xさんは、配転命令を受けた後、その効力を争うことができるでしょうか?またどのような事情が考慮されるのでしょうか?
(3)Xさんは、配転命令の効力をどのような方法で争うことができるのでしょうか?
(4)Xさんは、そんな配転命令は受け入れられないと配転命令を無視して、大阪支店に出社しませんでした。その場合、Xさんはどんな処分を受けるでしょうか?

・Y会社の立場
(5)Y社は、Xさんに配転命令を出す前にどのようなことに注意すべきでしょうか?
(6)XさんからY社に対して、「配転命令は無効だ」と主張する裁判が起こされました。Y社としてどのような点を留意して裁判上の主張立証をすべきでしょうか?

よろしければ、皆さんもちょっと考えてみて下さいね!

答えは、次回に。

それでは、また。

平成19年1月24日(水)

皆さん、こんにちは!神坪です。

ここ最近、当事務所では、個人再生事件が増えてきています。

借金問題の相談の場合、大まかな方針として
自己破産、個人再生、債務整理(任意整理)という3つのメニューがあります。

個人再生手続というのは、大雑把にいうと、裁判上の手続で負債を一部カットし、残ったお金を原則3年の分割で返済していくというものです。

仮に、500万円以下の負債で、お持ちの資産合計がほとんどない方の場合、負債額は100万円まで圧縮され、それを3年、毎月約3万円を返済していくことになります。

私の目から見て、どんな方に向くかというと・・・

1 住宅ローン付き住宅があり、それを手放したくない方

2 生命保険や車等の資産があり、それを手放したくない方

3 浪費やギャンブルで借金を増やしてしまった方

4 全く返済しないのはどうも気が引けると考えている方や破産というイメージがどうしても嫌だと思う方

5 借入の時期が比較的最近で、利息制限法に引き直しても
負債額の減額が期待できない方
です。

つまり、
1)破産の場合、自宅は手放すことになるが、個人再生の場合は、手放さなくてすむ。

2)破産の場合、原則として、資産(生命保険、車等)を手放さなくてはいけなくなるが、個人再生の場合は、持っていられる。

3)破産の場合、浪費やギャンブルが借金の原因となっている場合には、免責不許可事由がありとして、免責がもらえないこともありうる(現状滅多にはないですが)。少なくとも、管財事件となり裁判所に納める予納金10万円の負担が別途かかる。

4)破産の場合は、借金を全く返済しないという負い目や「破産者」というイメージがあるが、個人再生の場合には、一部は返済するし、破産者ではない。

5)債務整理の場合、取引期間が短いと、利息制限法に引き直し計算をしても、債務の圧縮はあまり図ることができないが、個人再生の場合には、負債額や持っている資産に応じて、最大5分の1まで負債を圧縮できる。

というメリットがあるのですね。

本日依頼をされた方は、4,5の点から、また昨日の方は、自宅をお持ちで、1、2、5の点から個人再生手続という方針になりました。

ただ、破産手続と違って返済を前提とする手続ですので、収入がないとか少ないとかで、返済能力がない場合には、再生は難しいです(破産手続を検討することになります)。

また、最低弁済額については、持っている資産を精算した金額も要件となっていますので、不動産(査定額−残ローンでプラスになる場合)や生命保険等の資産をお持ちの方については、最低弁済額がかなり上昇する可能性もあり、借金圧縮があまりできず、それを3年で返済するのはできない(再生は無理)ということもあります。

今日の方は、資産はなく、負債額は400万円程度でしたので、再生手続によって、借金は100万円を3年で返済することになることが予想されました。

昨日の方は、再生手続でいけるかはやや微妙なのですが、
住宅ローンを除く負債が約1000万円ほどで、資産としては住宅以外にないので、最低弁済額は、負債額1000万円の5分の1の200万円となり、それを5年で返済することが認められれば(返済期間は原則3年ですが、5年までは認められることもあります)、月4万円以下になるので、何とかいけるかもしれないと思い、再生手続をやってみることにしました。

ただ、破産か再生か債務整理かの方針選択は、難しいところもありますので、借金問題で弁護士に相談される際には、相談担当の弁護士さんに、どういう手続なのかよく説明を受け、またあなたの情報をお伝え下さい(弁護士から質問があると思います)。

そして、もし、自分は、上に書いた1から5にあてはまると思われた方は、相談した弁護士さんに、「個人再生っていうのは私の場合どうなんでしょうか?」と尋ねていただければと思います。

それでは、また。

時間差攻撃

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平成19年1月21日(日)

皆さん、こんにちは!
お元気ですか?神坪です。

仙台は、とてもいい天気ですね。

今頃は、一年のうちで一番寒いころですが、
今年は、暖冬で、いつもよりかなり暖かいですね。

気候が暑くなったり、寒くなったりするのは、地球が太陽の周りをまわる公転面から垂直にたてた軸より、地球の地軸(自転軸)が23.4度傾いているので、公転中、太陽の日照時間、照射角度が変化するからだというのを、昔理科の授業で習いました(不正確だったらごめんなさい)。

夏や、日照時間が長いし、太陽高度も高いので暑くなる。
冬は、日照時間が短くて、太陽高度も低いので寒くなる。

でも、夏で一番暑いのは、夏至のころ(6月下旬)ではなくて、7月下旬とか8月上旬なのはどうして?
冬で一番寒い時期は、冬至のころ(12月下旬)ではなくて、1月下旬とか2月上旬になるのはどうして?

という質問の答えが、確か、「地面にたまった熱が気温に影響をするから」ということだったかと思います。

夏至のころ、地面に照りつけられた日差しによって、地面が熱を帯び、その後地面から熱が放熱されていく。
冬至のころ、弱い日差しで、地面は凍えていき、熱を供給できずに気温が下がっていく。

地面に熱が蓄えられ、大気に放熱されるのに一定の時間がかかるので時間差が生じる。
「あ、だから時間差でくるんだね!」と妙に納得したことを覚えています。

こういった「時間差攻撃」って、いろいろなところであると思います。

自分の起こした行動が、すぐには反応がでなくても、しばらく時間差をおいて、突然でてきたりすることってあるような気がします。
良いことも、悪いことも。

そして、時間差があればあるほど、自分に戻ってくる結果は大きい。

「わー、おいしそうなご馳走!」といって食べ過ぎたりすると、すぐには体重増えなくても、しばらくし
て脂肪になって自分の体の一部になったり。

受験勉強で、頑張ってやっているのに、最初は、なかなか理解できず、成績もさっぱりだったのに、しばらくこつこつ勉強しているとある時、ばらばらだった知識が急につながってきて、突然成績がよくなったり。

月々これくらいだからまあいいかと、ローンを組んでブランド品をいくつか買ってしまって、いつのまにか毎月の支払いに追われていたり・・・

「ありがとう」って感謝の言葉を、意識的に多く人に言うようにすると、いつのまにか、自分もたくさん「ありがとう」って人から言われるようになったり・・・

良いエネルギーを与え続けると、良い結果が、時間差でやってきます。
悪いエネルギーを与え続けると、悪い結果が、時間差でやってきます。

自分が与えたエネルギーが、
時間差攻撃で戻ってくることを意識していると
良いことをしているときに、今目に見えない結果がでなくても、成果は時間差でくるはずと、続けてみようという気になります。

また体や自分、人に悪いことをしてしまっているときは
今は、悪い結果はでないけど、後で時間差で悪いことがおきるかも、だから止めておこうと用心したりします。

ただそうはいっても、人って弱いもので、今目に見えた結果が見えないと、ついつい良いことは馬鹿らしくてやめたくなったり、悪いことはまあいいかと続けてしまいがちですが・・・

賢い人(私がなりたい人)というのは、この「時間差攻撃」をしっかり意識して、今の行動や考え方をコントロールできる人だと思います。

今、自分の行動、考えで、自分は気がつかなくとも、着実に地面にエネルギー、熱は蓄積されていっています。

そして、自分が地面に与えたエネルギー、熱が時間差で、確実に自分に戻ってきます。
そんな気がしています。

私は、今、自分の地面にどんなエネルギーを与えているだろう?

あなたは、今、あなたの地面にどんなエネルギーを与えていますか?

あなたが、与えたエネルギーから、時間差で、素敵な結果が生まれるといいですね!

それでは、また。

借金問題の相談の際に

平成19年1月15日(月)

皆さん、こんにちは!お元気ですか?

平成19年の1月も、もう半分過ぎちゃいましたね。
私は、ようやく今になって、ワープロで「平成19年」とうつことに違和感がなくなりつつあります。

さて、これまで、多くの方に、ホームページをきっかけに法律相談のお申し込みをいただきました。

どうもありがとうございます!

ご相談の内容としては、借金問題が、やはり多いのですが、その件でお電話やメールをいただくと、その方に対して、事務所へ来ていただく際に持ってきて欲しい物について、私はいつも同じようなお願いをしていることに気がつきました。

そこで、借金の相談の際には、どんなことを、弁護士が知りたいのかをあらかじめお知らせしておいた方がいいかな、と思いましたので、ここに記載しますね。

これは、当事務所だけではなく、他の弁護士さん、法律事務所でもほぼ同じだと思いますので、以下の書類をもっていくと、話がスムーズにすすむかと思います。

参考にしていただけると嬉しいです。

1 債権者一覧表

   ・債権者名と住所
   
・債権の種類(貸金か、立替金か)
   
・現在残額
   
・毎月の約束返済額
   
・いつから借りたのか
   
・いつまで払ったのか
   
・保証人の有無

上記の情報を記載したメモ紙でも結構ですが、
ヤフーで「債権者一覧表」と検索すると、債権者一覧表の書式がダウンロードできるサイトがありますので、それをご利用になられてもよろしいかと思います。

2 収入状況
月いくらの収入があるのか
給与明細書等

3 資産状況
不動産の有無
保険の解約返戻金の有無
自動車の有無
退職金の有無
             
について記載したメモ

4 月どの程度までなら返済可能か
自己の収入から生活費を差し引いて、いくらまでなら返済にまわせるのか、月あたりの収入と支出をみくらべて、検討しておいてください。
家計収支表(これもヤフーで「家計収支表」と検索するとそれをダウンロードできるサイトにアクセスできます)を作成しておかれるとなおよろしいかと思います。

5 契約書、請求書、カード
あるだけで結構です。

6 印鑑
弁護士との間の契約書作成や裁判所に出す委任状に必要となります。

7 相談料
(当事務所の場合、30分あたり5,250円です)

以上の書類やメモ等をご持参くださると、相談がスムーズにすすみ弁護士としても適確なアドバイスができると思いますので、よろしくお願い致します。

また、以前にもお話しましたが、相談の際に、弁護士に対して、何を聞きたいのか(例えば、自己破産にはどんなデメリットがあるのか、家族に影響はあるのか、会社には知られるのか等)、どういうことに不安があるのかについて、あらかじめ紙に書いておかれることもお勧め致します。

ただ、以上はあくまで「できれば」ということですので、そんな気持ちの余裕もないとか、そんな準備はとても負担になってしまうという場合には、準備なく相談をされていっこうに構わないと思います。

どうか、一人で思い悩まないでくださいね。

以上は、今、借金問題についての法律相談を考えている方へのお願いでしたが、今それほど借金はないけれど、借金があり、お金に関してちょっと不安がある方も、債権者一覧表の作成や家計収支表の作成は、できればされておかれるとよろしいかと思います。

自分の現在状況をあらかじめ知っておくことは、これから自分はどうすればいいのかのきっかけにもなり、やはり大切かなと思いますので。

その上で、家計に無駄がないか、消費者金融会社(サラ金)に余計な利息を払っていないか、時々チェックされてみてください。

サラ金に何社か借り入れをされている方は

サラ金の金利は、現状とても高いので、早めにサラ金から縁が切れるようにした方がよいかと思います。

それでは、また。

白く光るトンネル

キャンドル

平成19年1月10日(水)

皆さん、こんばんは!神坪浩喜です。
お元気ですか?

これから、いよいよ寒い季節になりますね。
この冬、今のところ仙台では本格的な積雪はないですが、
これから積もる日も増えてくるのでしょう。

私は、福岡県北九州市で生まれ育ち、高校卒業までそちらで暮らしていました。

雪が降る日もありましたが、しっかりと降り積もって白い世界になることは、めったになく、年に1,2度あるくらいだったような気がします。

雪が積もった日は、とてもうれしかったです。
朝起きて、カーテンを開け、一面白い景色だったりすると
小躍りして喜んでいました。

貴重な雪でした。
雪だるまをつくったり、雪だまを投げてあそんだり・・・
雪が舞っていると、「どんどん降って積もって!」と願ったりしていました。でもなかなか積もりませんでした。

九州では、気温が高いので、雪は、湿気の多く、すぐ溶けてべちょべちょになっていました。雪だるまをつくるのにごろごろ転がしていた雪玉がすぐ泥だらけになっていました。

そして、ここ仙台。
東北の中では、雪が少ない地域とはいえ、九州と比べるとしっかり積もります。

雪質も違って、冷たくて、すぐには溶けない雪が降ります。
日陰になるところでは、いったん積もるとなかなか溶けないですね。

何時のことだったかなあ。ある晩、雪が積もりました。

私は、青葉通りを歩いていました。
夜深かったので、通る車もほとんどなく、
ザク、ザクと自分の足音だけが聞こえてきました。

先ほどまであれほど強く降っていた雪がやみ、空には
明るい月がみえ、星もみえていました。

その時に、見上げたけやき並木。

街灯の灯りに照らされ、白く静かに光る枝のトンネル
がずっと続いていました。
夜更けなのに、灯りが雪に反射されて、白く白く明るいトンネル。

本当に綺麗でした。

仙台のけやき並木。
彼らは、春の若葉、秋の紅葉、暮れのページェントと四季おりおりの美しい姿を見せてくれますが、私が一番好きなのは、あの夜更けに見た白く静かに光っていたけやき並木です。

これまでそう意識したことはありませんでしたが、
雪に憧れた子供時代を過ごした私にとって、ひょっとしたら、あの時にみた風景が、私を仙台に留めた一つの原因だったのかも知れません。

けやきの木々や雪は自然ですが、街路樹を植え、育んできたのは多くの人々の手がかかっています。

植樹した人、枝の手入れをする人、栄養を与える人・・・いろいろな人々の温かい手がかけられています。

自然の力と人々の手があわさり、調和しているからこそ、あの美しい雪景色を始めとした四季折々の綺麗な姿を私達は、見ることができるのかも知れません。

ありがたいごとですね!

人の手を、自然にかけることで生まれる力。自然と調和させ、人を喜ばせようと自然に対して働きかけられたもの。

自然そのものもいいですが、時に、自然そのものよりも、そういった人の温かい手が加えられ、温かい気持ちが込められているからこそ、自然が生かされ、美しくなり、人の心を動かすものになるものもあるような気がしています。

皆さんは、どう思われますか?

それでは、また。

風と一体になって

蘭

平成19年1月6日(土)

皆さん、こんにちは!お元気ですか?
ごちそう食べ過ぎて、体重計にのるのが怖くなってきていませんか?

私も、ついつい食べ過ぎてしまいました。
お正月なんだし、「まあ、いいかあー」と
気の向くまま食べてしまいました。

昨日、気がつくと
ん?あれ?なんかお腹の下に余計なお肉がついたような・・・

「よし!天気もいいしちょっと走ってみるか!」
「ここ何年も走ったことないけど、ゆっくり走れば、町内一周くらいはいけるでしょ。」

と思い、準備運動をして、走り出しました。

何年ぶりのジョギングでしょうか?
はるか昔、大学のころ、大学祭行事で「深夜マラソン」というのがあって、深夜に八木山あたりを走るマラソン大会に参加したことがあったのですが、それ以来でしょうか。

私は、澄み切った空の下、明るい日差しの中、風と一体になって颯爽(さっそう)と走っている

はずでした・・・

あれれ?景色があまり変わらない。
ほとんど前に進んでいない。
こんなはずじゃ・・・

頑張って走っているはずなのに、身体が前に進んでいない。

気持ちは、前に、前にと進んでいるのに、足がついてこない、身体がついてこない。
意識は、颯爽と走る全盛期(といっても、私の場合大したことはないですが・・)のままですが、身体は、ついてこない。

前に進もうとすると、お腹の余計なお肉がゆらゆらと揺れて、前に進むことを邪魔してきます。

これが、現実でした・・・

走り出して、ほどなく、「ま、最初から無理しても続かないから、町内一周はやめて、半周にしとこう。」と予定を変更しました。

そして、途中で、何度も走るのをやめ、歩きました。
「フルマラソンをやる人って一体何者?」
「100キロマラソンって何ちゅう企画なんだ!」
とぶつぶつ言いながら歩きました。

町内半周ジョギング(半分は歩き)を終えて、へろへろになって何とか家にたどりつきました。

きつかったし、
自分の現在地点を知って、ショックではありましたが、何かとても爽快な気分になりましたよ。

そして、その晩のご飯がうまい!ビールもうまい!!
ついつい食べ過ぎてしまいました。
おいしくご飯を食べることができるって幸せですね!

体重計にのるのは、また後にしておこうっと。

皆さんは、今年から始めたこと、始めようとしていることって何かありますか?

お互い、続くといいですね!!

それでは、また。

明るい人混み

平成19年1月4日(木)

皆さん、こんにちは!神坪です。
お正月はいかがでしたか?

初売りに出かけた方も多いのではないでしょうか。

私は、2日に、初売り目的ではないのですが、仙台の街中に出かけました。

いやー、2日の仙台街中というのは、すごい人混みなんですね。
私が仙台に来て、初めて2日の仙台市街に出かけたのですが、
こんなに、たくさんの人出で賑わっているとは思いませんでした。

仙台初売りって、七夕級のお祭りなんですね。

お祭りの人混みの中って、ただその場所にいるだけでもわくわくしてきませんか?

お祭りの時って、そこに集まってくる人は、祭りを楽しみにして来ているわけですから、基本的にわくわくした気持ちの方が多いと思います。
すれ違う人の表情をみても、笑顔がたくさんある。柔らかい、楽しそうな表情をしている人がほとんどです。

お祭りには、そういう一人一人の明るい「気」が、あつまってきているので、その場の雰囲気全体が明るくなって、それがまた個々人の気持ちにも反映されて、明るい気分になってくるのでしょうか。

楽天イーグルスの試合を見に、フルキャストスタジアム宮城に、何度か行ったことがあるのですが、私は、そこでも同じようなわくわくした明るい気分になります。

プロ選手のスピード感あふれるプレイをみたり、楽天を応援することももちろん楽しいです。

ですが、たとえ楽天が負けようが(まあ、とにかくよく負けますが・・・いいんです!これからですから!)、スタジアムにいるだけで、何かわくわく明るい気分になってきます。

試合中のスタジアムって、選手を応援する「がんばれー!」という気持ちや、ナイスプレーに対する「いいぞー!」という気持ちがあふれているので、心地いいんですよね。

いつも、人混み、お祭りというのは、疲れそうですが、たまに、こういった明るい「気」がたくさんあつまるようなところに出かけて、エネルギーをもらうのもいいかも知れません。

今年は、ちょっと積極的に、そんな明るい「気」が集まっているような場所に出かけてみようかなーなんて思っています。

フルキャストスタジアムにもまた行きますよ。

それにしても楽天、今年はもうちょっと勝ってくれないかなあ・・・

頑張れ楽天!めざせ5位!!

それでは、また。

あけましておめでとうございます!

海1

平成19年1月1日(月)

皆さん、あけましておめでとうございます!

いよいよ新しい年、2007年のはじまりですね!
ここ仙台では、すがすがしい青空が広がっています。

昨日の大晦日の晩、子供と一緒にお風呂に入りました。

地球が一周したね。
地球が太陽の周りを一周するのが一年。
君が生まれてから6周。
お父さんが生まれてからは38周
おじいちゃんやおばあちゃんだと何10周も、
イエスさまが生まれてからだと2006周も、
その前からも地球は太陽の周りを何度も何度もぐるぐるまわっているんだよ。

というような話しを子供にしました。

地球がみんなを乗せて動いている。
地球が何度もまわっている。それにあわせて暦がある。

地球が太陽の周りを一周するのを一年ということを定めた人、
暦というものを創造した人というのは、ほんとにすごい人だとつくづく思います。

地球の動きを読み取って、今日という一日が、過去、現在、未来とつながる時間軸の中でどういう一日なのかを定める。

今その時に、また将来の一定の日に、どういう行動をとればいいのかの指針を与える。
そして、過去や未来を今現在とつなげることを可能にする。

もし、暦がなかったら一体どんなことになるでしょうか?

今日が、何年何月何日か全くわからず、毎日、ただ単に昼と夜が繰り返されていくとしたら・・・

今日という一日がどういう一日なのかわからない。
お正月もなければ、お盆もない、クリスマスもない、自分の誕生日さえもわからない。

過去にあった出来事がいつのことなのかわからない、これからの予定も何日のことだかよくわからない、検討もつかない・・・

ただただ、時間がぼんやりとだらしなく過ぎ去っていく・・・
そんな世界だったとしたら・・・

暦のない世界では、何かとてもつまらなさそうです。またよりどころのないとても不安な気持ちになります。

暦があることで、人は「時間」というものを意識し、過去から学び、未来に思いをはせ、今この時を生きることができるのかもしれません。

暦をもつことで、人ははじめて主体的に暮らすことができるようになったのかもしれません。そこで、時間軸の中で、自分の現在地点を確認できるわけですから。

皆さんにとって、今年という一年は、どのような一年になるでしょうか?

過去から眺めてみて、今年という一年は、どんな年に位置づけられるでしょうか?

また未来から眺めてみて、今年という一年は、どんな意味をもつ年になるでしょうか?

皆さんのこの一年が過去にまいた種の花が咲き、また未来からみて未来につながる素敵なきっかけとなるような一年になるといいですね!!

それでは、また。

今年もどうぞよろしくお願いいたします!!

来年の目標。

平成18年12月31日(日)

皆さん、こんにちは!神坪です。
いよいよ今年も今日でおしまいですね。

皆さんのこの一年は、どんな年でしたか?
また、来年はどんな年にしたいですか?

私のこの一年といえば、こうやって事務所のホームページをつくって、ブログを書いていることが一つの大きな出来事でした。

ブログをはじめてから、これをきっかけに
当事務所へのご依頼や高校生の方の職場訪問
いろいろな素敵な出会いがありました。

勇気を出して、当事務所に連絡をくれた方々には、本当に感謝しております。
また、こんなブログでも見てくれた皆さんにも、感謝しております。
ありがとうございます!

このブログには、検索サイトを通じて、初めて訪れる方もいれば、何度がご覧になっていらしゃる方もいるかと思います。

私が日記を書いているとき、
・この文章は、特に○○さんに読んで欲しいなあ
・この情報は今借金問題で悩んでいる人に役に立つかも
・ここら辺の記述は、弁護士になりたいと考えている高校生や大学生に読んで欲しいなあ
等々いろいろな方のことを思い浮かべたりしています。

そして、この文章を読んだとき、その人は、どんな気持ちになるだろう?と想像しています。

へなちょこな文章で、自分の弱さや未熟さをさらしているようで恥ずかしい面もありますが、それでも、この文章を読んでくれた方にひょっとしたら何かの役に立つことが有るかも、って思い、楽しく書いてます。

この頃、言葉というものは、凄い力をもつことがあるということを、強く実感しています。

その使い方次第で、人を傷つけたり、恐怖に陥れたりすることもあれば、人の心を温かくしたり、勇気づけたりすることもある。

弁護士という仕事をしていると、訴訟の対立状況の場合、相手方を非難したり、相手方の弱点をついたりするような主張をすることもよくあります。

例えば、離婚の訴訟事件では、先方の、こんな暴言があった、浮気をした、だから破綻の原因は先方にあるんだ等と主張、立証して攻撃していきます。

そして、先方も、当方の依頼者に対して、家事をしなかった、外で遊んでばかりいた等と攻撃してきたりして、非難合戦になったりします。

そこでは、非難の言葉ミサイルが飛び交ってしまうのですね。

裁判に勝つためとはいえ、時に虚しくなることもあります。
冷たい言葉、非難の言葉を言ったり、聞いたりすると、当事者の方の気持ちとしても、辛い寒々しい気持ちになるかと思います。

逆に、優しい言葉、温かい言葉には、人の心を温かくし、勇気づける力があります。

私自身も、人から言われたり、本で読んだりした優しい言葉、温かい言葉で、ぽかぽかと心が温かくなったり、勇気づけられました。

依頼していただいた方から、事件が終わり「ありがとうございました」と言われると温かくなります。

また、たった一言の言葉でも「!」と大きく、視点が切り替わることもありました
皆さんにも、きっとそんな体験があるのではないでしょうか?

今、私が、曲がりなりにも弁護士として、仕事ができているのも、そんな温かい言葉や視点を切り替えさせてくれた言葉があったからでした。

だから、私も、言葉の力を発揮させて、多くの方々の心をぽかぽかと心を温かくしたり、「!」と視点を切り替えるきっかけをつくったりすることができるようになりたい!!と思っています。

これが私の来年の目標です。

皆さんは来年をどういう年にしたいですか?

皆様の新しい年が、素敵なものになりますように!!

それでは、よいお年を。

雲の上はいつも晴れ

支笏湖

平成18年12月26日(水)

皆さん、こんにちは!お元気ですか?
神坪です。

朝、通勤途中に、アーケード街を通ってきたのですが、
あちこちのお店で、門松の準備をしていました。
もうすぐお正月ですね。

今日は、お昼前から、雨が降り出してきました。
雪ではなく、冷たい雨です。

空はどんよりと厚い雨雲で覆われています。

梅雨の時期とか、何日間も雨雲に覆われ、雨が降り続いたりする日が続くと、こんな天気がずっと続くような気がしてきますよね。

雨の空港を飛行機が離陸して、上昇していくと、雨雲に入っていきます。雨雲では、飛行機が揺れます。視界もききません。

でも、しばらく雨雲の中を昇っていくと、突然ぱっと明るくなりました。

もこもこした雲のじゅうたんの上に、太陽があり、透き通るような青い空がひろがっていました。

当たり前のことなんですが、雲の上には、明るい太陽があって、いつも晴れなんですね。

「雲の上はいつも晴れ」

この事実を、初めて実際に体験したとき、不思議な気持ちになりました。考えてみると当たり前だけど、実際に体験してみると、
「あ、そうなんだー」と気づきました。

雨雲に覆われているというのは、
今自分がいるところの地上の視点から見た事実なんですね。

飛行機にのって、雲の上に出てみると、自分は、雲の上にあり、そこでは、青空が広がり、太陽が輝いている。そういう事実がそこにはある。

今、自分が見えているものが絶対ではないこと、別の視点もありうることに気がつきました。

そして、自分が動くことで、この目で見えるものが大きく変化することもあることに気がつきました。

・今、自分が抱えている問題は別の視点から対処することはできないだろうか?

・今、自分が前提としている事実は、本当に絶対に動かせないものだろうか、別の角度からみると前提事実それ自体が変わったりしないだろうか?

・今、自分が悩んでいる出来事は、そのまま悩むことしかないのか、悩みに値することなのか、何か自分で行動することはできないだろうか?

前回「心のズームレンズ」で、心のカメラをズームからワイドにしたり、ズームをかけるところを切り替えたりしてみては、とういうようなお話をしました。

それと同じように、いろいろな角度から、いろいろな視点から物事を見ることを意識したり、別の視点から見ることができるように自分が動くことで、心の中を雨雲いっぱいにすることも少しは抑えられるのでは、と思っています。

そして、悩みや問題に対して、自分が今できる具体的な行動が何かがわかるかも知れません。

この際、悩みを誰かに相談することは、視点きりかえの一つの有効な手段かなと思います。

相談した人は、あなたとは全く別の視点をもっていて、それをあなたに教えてくれるかも知れません。
またあなたが人に相談を聞いてもらおうと整理して話すことで、あなた自身が別の視点に気がつくこともあるかも知れません。

自分が抱えている悩みを人に相談すること自体、勇気がいることかと思いますが、相談の専門家でもいいですし、信頼できる身近な友人でもいいですから、どうかここは勇気を出して相談していただければと思います。

相談をしてみることで、一人抱え込んで、とてつもなく大きく見えていた悩みが、実はそうでもなかったというように変わることもありますから。

あなたが抱えている雨雲のほんのすぐ上に、青空があるかも知れませんよ!

それでは、また!

心のズームレンズ

電飾

平成18年12月23日(土)

皆さん、こんにちは!お元気ですか?
神坪です。

学校は、もう冬休みですね。
子供のころ、この時期、本当にウキウキしていました。

クリスマスがあって、もちつきがあって、大掃除して、大晦日のごちそうたべて、紅白みて、12時過ぎまで起きていて、お正月で、おせちやお雑煮を食べて、お年玉もらって・・・
これからの約1週間というのは、1年のうちで、最高のスペシャルウイークでした。
今でもそうかな?

皆さんは、いかがですか?

でも、逆にこの時期、いろいろな事情があって、借金がたくさんあったり、旦那さん(奥さん)との関係がうまくいかなかったりする方にとっては、まわりが特にハッピーに見えて、とても辛い時期なのかもしれませんね。
他の人が、とても幸せそうにみえる。そして、それに比べて自分だけが、取り残され、みじめに思えてくる。
どうして、自分はついてないんだろう・・・

そんなことを、考えたことは、どなたにも経験があることではないでしょうか?
「あいつには、お金があるのに、自分にはない。」
「友人には、素敵な彼がいるのに、私にはいない。」

「あの会社では、ボーナスがたくさんでたのに、うちの会社は今年もない」・・・

私の例でいいますと、
今は、私の身近な人がどんどん先に合格してくれたから、自分もできると「思いこみ」合格できたと思っているのですが、その当時は、もちろんへこみましたよ。

司法試験の合格発表で、友人が合格して晴れやかな顔をしているのを見つつ、
「こんなに、知り合いがたくさん合格していっているのに、私はまたダメだった・・・はあー・・」
「私ってダメだなー・・」

というのが「何回も」ありましたよ。ははは・・・

人と比べて、今の自分に「ない」ことに、焦点をあてる、心を向けるととても辛いですよね。

その時は、心の中全体が、雨雲でいっぱいでした。

「友人は合格しているのに、自分が試験に落ちてしまったこと。」
そのことで、自分はダメだ、という雲でいっぱいになっていました。

でもね、今思うと「不合格」という事実から、私自身が、必要以上に、そこに焦点をあてて、辛い感情を選択し、増幅させていたような気がします。
つまり、自分自身で、辛い、ダメだと落ち込ませようとした。そんな感情に浸りきっていた。

今のデジタルカメラ、ビデオカメラには、ズーム機能がついていますよね。
運動会等で、自分の子供をみつけたとき、ズームをして、自分の子供が画面に大きく映るようにしたりします。

ズームをかけている時は、現実には、自分の子供以外にも、いろいろな人の動きや景色がそこにあるのですが、カメラの画面は、自分の子供だけしか映っていません。他の人の動きや景色は画面に映りません。

辛いときって、このズームが、辛いことだけに向いてしまっているような気がします。

カメラの画面に映っているのは、「お金がない」「夫が冷たい」。そんな辛いこと、それだけがズーム画面一杯に映っています。
そして、辛い感情や惨めな感情で心がいっぱいになる。

でも、ズーム画面の外には、何もないのでしょうか?
そこに実は、恵まれていること、ありがたいことってないのでしょうか?

私の例でいえば、「不合格」の外には、「それでも応援してくれる親や姉がいる」「優しく支えてくれる彼女がいる」「勉強できる健康な身体がある」「励ましてくれる友人がいる」・・・

実は、いろいろな恵まれていることがあったのですね。

私の経験上、心の動きとして、辛い出来事には、簡単にズームしてしまいがちです。そして、一旦ズームをかけると、そこからなかなか焦点をはずせない。

さらに、足らないこと、ないことばかりにズームして、
「自分って何て不幸せなんだろう」っていう気持ちが増幅していく。

そうすると、全く、「あること」や「恵まれていること」が見えなくなってしまうんですね。
冷静に判断すること、問題に対処し、行動することもできなくなる。

ズーム画面の外には、映っていない違う世界が必ずあります。

なかなか、切り替えたりはできないかも知れませんが、一旦カメラを引いて、ワイドにして、全体をながめて見てはいかがでしょうか?

その時何か違うものが見えてきませんか?

そして、さらにできることなら、「できること」「あること」「恵まれていること」「感謝できること」が見つからないか、探してみてはどうでしょう。
そして、そこに「意識的に」ズームをかけてみる。

意識をしないと、心は辛いことや悲しいことにすぐズームしたがるので、意識して、「感謝できること」にズームをかけてみる。

そうすると、少しずつですが、心が温かくなる。ほぐれてくる。そんな気がしています。

私が、今、「感謝できること」って何だろう?

私自身、こんなことを、意識するようになって、心のズームレンズの柔軟さがましてきたような感じで、以前より、辛い出来事があったときでも、心を穏やかに保てるような気がしています。

皆さんも、よろしければ、試してみてくださいね。

あなたが今、「感謝できること」って何ですか?

あなたのクリスマスが素敵なものになりますように!!

それでは、また!

弁護士としての成長

雪の木

平成18年12月21日(木)

皆さん、こんにちは!
お元気ですか?神坪です。

今年もはやいもので、あと10日を残すばかりとなりました。
一年って振り返るとあっという間ですよね!

私は、年齢を重ねるにつれて、時間が経つスピードの感覚がはやくなっていく気がします。
皆さんは、いかがですか?

子供の頃は、小学校1年生、2年生・・中学校1年生・・高校2年生・・大学1年生・・なんて、大学卒業するまで、成長の区切りが、1年ごとはっきりしていたのですが、社会にでて仕事につくと、そんなにはっきりしないですよね。

もちろん会社なら、平社員、係長、課長代理、課長、部長、重役・・・なんてステップアップがあったりするのかも知れないですが、1年ごと、はっきりと階段を上がっていくというのってないかと思います。

さらに弁護士ということでいえば、その力量には、経験とか勉強量とか能力とか、いろいろと違いはあるのですが、弁護士となったその時から、弁護士になりたての人も、ベテランの大先生であっても、法廷や交渉では、対等にやりあうことになるのですね。

とはいえ、私が弁護士になりたてのころは、相手方の代理人が、ベテランの先生だと、とても緊張しましたよ!(今でも、そうですが・・・)。

自分が書いた書面をみて、「おいおい、こんな偉そうなこといっちゃっていいのかなあ?」なんて考えたりして。

でも、ひとたび法廷に立てば、代理人として対等なのですから、依頼者のために、言うべきことは言い、書くべきことはかき、出すべき証拠はきちんと出していくわけです。

どんな仕事でも、多かれ少なかれ同じかも知れませんが、弁護士の仕事は、単に弁護士経験○○年というだけで、当然に、「勝訴判決」等が保障されるわけでなく、常に、現在の力量そのものが問われる仕事だという気がします。

そこで、日々弁護士としての力量レベルを上げて、維持していかなければならないのですが、その源は自分が実際にやった事件の経験、そしてその経験から何をどれだけ学ぶのか、かなと思います。

本と研修会といった机上の勉強も大切なのですが、実際に事件をやってみて、事件をきちんと処理しようとしているうちに、「分からない!困った!」等と本を調べたり人から聞いたりしていろいろな情報が入ってくることになるわけですね。

単に本を読んでも、よく頭に入りません。

また、弁護士対象の研修会は、弁護士会でいろいろやってくれるのですが、内容がよくわからず眠くなったりすることがほとんどです(講師の先生方ごめんなさい!)。

私の場合は特にそうなのかも知れませんが、事件にぶつかって困らないと自分の知識として定着しないんです。

それから、前の事務所でお世話になった先生他、弁護団等同じ事件を一緒にやった先生がたの訴訟活動も大変参考になりました。経験ある先輩弁護士の活動をみるのは、本当に勉強になりました。

さらに、相手方の先生の訴訟活動や検察官の活動からも勉強させてもらっています。

聞いているときは、相手方の主張や尋問ですから、

「わ、嫌だなあ、手厳しいなあ!」なんて思いつつも、
「へえー、そんな手もあったのか!」

なんて思わず感心することもありました。
そういうのは、マネをしようかなと思い、実際マネたりしますよ。

私自身の弁護士としての現在地点は、まだまだ未熟で、私がこうなりたいと思う弁護士像とのギャップはかなり大きいものがありますが、自分が体験する事件の中から、しっかり学んで、そのギャップを少しずつ埋めていければと思っています。

来年の今頃、1年を振り返ってみて「私もこの1年で、結構成長したなあ!偉いぞ!!」なんて思えるといいですね!

こんな、未熟な私でも、依頼をしてくださった方々には、感謝しております。ありがとうございました。

それでは、また。

プレゼント。

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平成18年12月17日(日)

皆さん、こんにちは!

神坪です。
いかがお過ごしですか?

クリスマスが近づき、子供や奥さん(旦那さん)、恋人や意中の人に、どんなプレゼントを贈ろうかな、どんなプレゼントが喜んでくれるだろう?

とあれこれ頭を悩ましている方も多いのではないのでしょうか?

でも、そんな時間って、とても素敵な楽しい時間ですよね!

プレゼントをあげる人のことをいろいろと思い浮かべながら、
その人がプレゼントの中味をみてくれて、驚いたり、喜んでくれたりする様子を想像する時って、

実に楽しいものです。

当たり前のことですが、受け取ってくれる人がいてくれるから、プレゼントがわたせる。
受け取ってくれるから、そんな楽しいひとときを過ごせるのですよね。

プレゼントをくれる人がいるというのもハッピーですが、
プレゼントを受け取ってくれる人がいるというのもとってもハッピーなことだと思います。

私は、プレゼントあげる相手のいないわびしさをこの時期何度も感じましたよ。ははは・・・
昨年のクリスマスに、10年以上のつきあいとなる妻に「初めて」クリスマスプレゼントをわたしました。

それまでは、せっかくあげる相手がいたのに、

まともにプレゼントをわたしたことがなかったんですね。何か気恥ずかしくて。

妻も、とくに何かが欲しいとか言わなかったので・・・

出会った当初は、経済的余裕はないながらも、
マフラーとかをプレゼントしたりしていましたが・・・最初のころだけでした。

クリスマス気分が盛り上がる昨年の今頃、

「あれ?そういえば私って、大切な人に、クリスマスプレゼントってしてないよね。」
なんてふと思い、

「よし!何かあげよう!買いに行こう!あげるときっとびっくりするぞ!」
と街に出かけました。


それまで一人でも、妻と二人でも、「宝石店」なるものに入ったことがなかったのですが、
勇気をだして、街の宝石店の扉を「えい、やっ!」とあけて突入してみました。

きらきらする初めての空間に居心地の悪さを感じながら、
「大丈夫、大丈夫、ひやかしじゃないんだから、買いに来たんだから、
お金がないわけじゃないんだから!堂々として!!」
なんて訳の分からないことを自分に言いきかせながら、平静をよそおいました。

そして、近寄ってきた店員さんに、声を上ずらせながら

「すみません、あの、クリスマスプレゼントを・・」と言いました。
優しそうな店員さんは私をみて言いました。

「どのようなものをお探しでしょうか?」
「えーと、ダイヤのネックレスかなんかを考えているんですが・・」
「奥様にプレゼントですか?」
「はい」

「優しいんですね!」

「まあ、そうですね。」(顔を赤らめながら、初めてとは言えず・・・)

「奥様はどのような方なんですか?」

「いつもはとても優しいですが、怒るとえらい怖いんです・・」

「・・・・」

「あ、あまり派手なものは好みではないと思います。」

こんな感じで、店員さんと、ぎこちないやりとりをしながら、
店員さんお勧めの商品をいくつか見せてもらいました。

その中で、私がいいなあと感じ、また妻も気に入ってくれそうかなあと思った
ネックレスを買いました。

恥ずかしさと居心地の悪さを感じながらも、妻が喜んでくれる様子を想像して、
商品を検討し、選択し、買う時間は、楽しいひとときでした。

そして、宝石店を出て、クリスマスモードのアーケード街をゆっくり歩いて帰るとき、
何ともいえない幸福感が胸の奥から湧いてきました。

見慣れた街の風景が、どこか今までと違って見えました。

「あー、自分には、こうして気持ちをこめたプレゼントをあげられる人が側にいたんだなあー。ありがたいなあー。」

なんて考えながら、ゆっくりと賑やかな人混みの中を歩きました。

自分の気持ちを受け取ってくれる人がいること。

自分の気持ちをのせたプレゼントを受け取ってくれる人がいる幸せ。

これは以前ブログに書いた、自分の話を聴いてもらう幸せに通じる幸せですね。

本当にありがたいことだと思います。

あ!でも、今年はどうしよう!?

あなたは、あなたの大切な人に、どんなプレゼントを受け取ってもらいますか?

物ではなく、優しく温かい言葉のプレゼントをするというのも素敵ですね!

それでは、また。

弁護士の探し方

平成18年12月16日(土)

皆さん、こんばんは!お元気ですか?

今日、近くのジャスコに行ったのですが、
とてもにぎやかでした。年末商戦まっさかりですね!

トップページにも記載しておりますとおり、
当事務所での12月中の法律相談予約受付は終了しました。

せっかく、このホームページを見て、当事務所
に法律相談の申込みをしたいと思っていらっしゃった方がいたとしたら、大変申し訳なく思っております。

一つ一つの事件を、きちんと対応するためには、当事務所の
現在の事務処理能力からいうと、相談受付の制限はやむをえない
ところなのです・・・ごめんなさい。

このホームページは、今年の10月に開設したのですが、それから、平均すると2日に1件程度、法律相談をご希望する方からの問い合わせがあり、感謝するとともに、正直驚いているところです。
どんどん手帳の予定表が埋まっていきました。

ありがとうございます!

何か、法律に関する困りごとがあり、いい弁護士さんを探そうと思っても、どう探せばいいのか、全く分からないという方も多いのではないでしょうか?

知り合いに弁護士がいない時は、どうすればいいのでしょうか?

友人・知人が信頼できる弁護士をしっているのであれば、その弁護士さんを紹介してもらうことになるでしょう。友人から、その弁護士がどういう人なのか話を聞くことができますし、友人が紹介する弁護士だから安心ですよね。

でも、そんな友人・知人もいなかったり、いたとしても、自分のプライベートのことは、ちょっと友人には話せないというときには、どうすればいいのでしょう?

1 直接、法律事務所に行ってみますか?

残念ながら、仙台に関して言うと、直接法律事務所に行っても、多くの場合には、断られることになるかと思います。

というのは、アポなし直撃訪問だと、弁護士から見て「いきなり来るなんて、一体どんな人だろう、大丈夫かな?」と不審に思われちゃうんですよね。
それに、基本的に弁護士は忙しいので、その時間にやることは、既に決まっていたりするので対応できないことが多いのです。

2 じゃあ、アポなし直撃ではなく、電話帳で電話番号しらべてあらかじめ電話をしておけばいいんでしょうか?

それでもやはり断られる確率大です。電話帳の場合も、弁護士側から見ると「どんな人かなあ?」という不安が先にたってしまうのですね。

3 では、一体どうすればいいのかというと、基本的なラインとしては、
弁護士会の法律相談、弁護士紹介制度を利用することになるかと思います。

弁護士会の相談では、相談の弁護士がそのまま直接依頼を受けてくれることもありますし、その弁護士では「ちょっと」いうのであれば、弁護士紹介を申し込むこともできます(ただ、紹介の場合でも、その弁護士が受任しないこともありますし、どんな弁護士が紹介されるかは出たとこ勝負のとこともありますが・・・)。

なお、資力の乏しい方は、司法支援センター(法テラス)の扶助相談、扶助申込みを利用することになるでしょう。

「いや、私は自分の問題に対応してくれそうな弁護士さんを、自分から選びたい!」

そんな、前向きなあなたは、

「ネットで検索をかけて、ホームページから申し込む」のかも知れません。

それってとてもいいと思いますよ!!

そのホームページをみて、この弁護士さんなら大丈夫そうだ、合いそうだ、という気持ちになったら、電話をかけてみてください。
そして、その際は、

「ホームページをみて、法律相談を申し込みたいのですが、よろしいでしょうか。いろいろと他の法律事務所のホームページもみたのですが、そちらが感じよかったので・・・」

なんて、おっしゃってくださると、弁護士は、忙しくても、きっとあなたのためになんとか予定を入れて、また大切にしてくれることと思います!!

ただ、現状仙台では、「仙台 法律事務所」といったキーワードで検索してみてもわかるとおり、ホームページをつくっている法律事務所は、そんなにはないのですね。

弁護士にも、いろいろな方がいます。法律事務所もいろいろです。そんな中、自分のプライベートな困りごとについては、自分と合いそうな弁護士さんに相談し、依頼したいですよね。
それができるよう、これから多くの弁護士、法律事務所が、ネット上で軒先を並べて、個性を発揮するといいのかなあ、なんて考えています。

弁護士を探す方法として、その他「仙台弁護士会ホームページの弁護士検索サイトを利用する」という手もあります。
写真やコメントを掲載されている弁護士さんもいらっしゃいますので参考にされて下さい。

では、また!

当たり前だけど、大切なもの。

ツリー

平成18年12月14日(木)

皆さん、こんばんは!お元気ですか?
神坪です。

仙台光のページェントがいよいよはじまりましたね!
街のイルミネーションも最高潮モードです!

さて、私は先の週末に食べたものが悪かったのか、
11日(月)から12日(火)にかけて、お腹の具合が悪く、
トイレと「お友達」状態になってしまいました。

身体の具合が悪くなると、いつも、
「健康って、ありがたいことだなあ。」と思います。
皆さんも、病気や怪我になると、同じようなことを
思われるのではないでしょうか?

健康のとき、何の具合も悪くないときは、それが当たり前だという
感じで、特に意識しませんが、
何もないというのは、実はとてもありがたいことなんですね。

身体のどこか具合が悪いとき、その部位、臓器がその存在を主張してくるんですね。
先日の私の場合だと、胃や腸が「今、ばい菌と闘って頑張ってるぞ!」って、主張してきたんですよ。

でも、何も存在を主張してこない時でも、胃や腸はいつも頑張ってくれていて、黙々と、私の健康維持のため、多少の飲み過ぎや食べ過ぎにもへこたれず、頑張ってくれているのですね。

もしかしたら、胃や腸たちは、私が胃腸の存在を忘れてしまっていたために、「俺達は、日頃頑張ってるんだぞ!忘れないで!!」と存在を主張してきたのかも知れません。

そんなことを、もうろうとする意識の中、トイレで考えて、胃や腸を含め、申し訳なかったと詫びる気持ちと、いつも頑張ってくれていたことに感謝したい気持ちになりました。

こんな、当たり前だけど、日頃気がつかないけれど、とてもありがたいことって、よく考えてみるといろいろありますよね。

自分の身体、健康もそうですし、家族の存在や健康、友人、仕事・・・。

具合が悪くなったり、いなくなってしまって、その大切さ、ありがたさがよく分かるもの。

ひょっとしたら、そういった当たり前だけど大切なものは、自分がその存在を無視してしまったとき、その大切さを思い出させるために、存在を気がつかせるために、病気等の出来事が起こるのかも知れないのかも、と思ったりします。

そんな当たり前だけど大切なものを、日頃から意識を向けて大切にできればと、思いました。でもそれって、なかなか、難しいんですけどね!

皆さんは、いかがですか?

皆さんも、忘年会シーズンの折、胃腸達からその存在を主張される前に、彼らがいつも頑張っていることに時々意識を向けてあげて下さいね!

では、また。

「先生、私にとっては大事件ですよ!!」

平成18年12月11日(月)

皆さん、こんにちは!お元気ですか?

いよいよ年末カウントダウン!というような
時期になってきましたね。
今年中に、あれもやって、これも終わらせよう!という気持ちに
なって慌ただしくなってきました。
皆さんの、今年中に終わらせておきたいものって何でしょうか?

先日当事務所に来ていただいた高校生からの質問の中に、

「今、何件ぐらいの事件をもっているのですか?」

という質問がありました。私は、「えーと、大雑把にいうと50件から100件くらいの間でしょうか。」とおこたえしました。

今、ロッカーを眺めて、現在私がやっている継続中の記録をざっと数えてみると約80件弱くらいありました。

皆さんは、この数をどう思われますか?

50件以上と言ったときの高校生の皆さんの反応としては、「そんなにたくさんあるのですか!」といったものですが、おそらく皆さんも同じような印象をお持ちかと思います。

でも、数だけではないのですね。事件の種類や内容によって、時間や労力がそれほどかからない事件もあれば、その1件の事件のために、多大な労力と時間をつぎ込まなければならないものもあったりして、いろいろなのです。

大変で難しいとされる医療過誤事件や刑事の否認事件(私は無実です!とうったえている場合)には、記録の量も多くなりますし、かける労力や時間も、簡単な事件の何十件分とかになったりするのです。

私が現在やっている事件は、借金問題に関する事件(自己破産、債務整理、個人再生、過払金請求訴訟)が件数的には、全体の7割くらい占めておりますが、これらの案件は比較的定型的に対応できることや事務員さんに御願いする割合が高いこともあって、私個人がかける時間は、5割以下になっているかと思います。

以前(「先生は、民事専門ですか?刑事専門ですか?」)にもお話したとおり、刑事の否認事件をやっていた時は、1件の事件ですが、全体の9割以上の時間や労力を注いだこともありました。

弁護士がかける労力や時間は、事件の種類や内容によって、全く違うこともあるのですね。

でも、弁護士にとって、ある意味何件もやっていて簡単に対応できる案件であっても、依頼する方にとってはそれぞれとても重大なことなんですよね。

先日、控訴審の裁判に行くために、依頼者の方といっしょに裁判所のエレベータをのったところ、

エレベーターで乗り合わせた先輩の弁護士さんから、

弁「どちらまで?」ときかれ、
私「7階を御願いします」(7階は高等裁判所のあるフロア)
弁「あ、大事件だねー。」
私「いえいえ、たいした事件ではないですよ。」
なんてつい謙遜してこたえたところ、

私の依頼者の方が笑いながら「先生、俺たちにとっては大事件ですよ!!」とおしかりを受けました。
先輩の弁護士さんからも「そうだよ!!」って笑ってつっこまれてしまいました。

私は、思わず「あ、そうですね!すみません!!」と謝りました。

当たり前のことなのですが、「一人一人の依頼者の方にとっては、それぞれ大事件」なんですよね。

弁護士としては、このことを常に念頭において、決して手を抜いたり、いい加減にやったりしないよう気をつけなければ!と改めて思った出来事でした。

それでは、また。

話しを「聴く」こと。

平成18年12月9日(土)

皆さん、こんにちは!神坪です。
お元気ですか?いよいよ寒くなってきましたね。
今、私が住んでいるところでは、雪がまっていますよ。

さて、昨日、宮城第二女子高等学校の生徒さん5人が、当事務所を訪れてくれました。皆さん、とても礼儀正しく、熱心に私の話しを聴いてくれて、とても嬉しかったです!ありがとうございます!

あ、弁護士やっていて、よかったなあ!と感じることができたひとときでした。

あらかじめ出していただいた質問は、考えていたのですが、昨日初めて出される鋭い質問もあったりして、ドキドキしました!

司法試験の口述試験(最終関門の面接試験)や2回試験(司法研修所卒業がかかる面接試験)を思い出しましたよ!!

この素敵な体験を通じて感じたことは、

「人に熱心に話しを聴いてもらえるって嬉しい!」

ということです。

「聞く」ではなく「聴く」。耳を傾けてもらえること、自分の話したことに、反応があることって嬉しいんですよね!

逆に、自分の話をしているのに、無視されたり、遮られたり、つまらなさそうにされたりすると辛いし、悲しいですよね。

弁護士という仕事は、法律相談をはじめとして、人の話をきくことが多いのですが、あらためて、自分は、目の前の方の話しを「聴いて」いるのか、耳を傾け受けとめているだろうか、と振り返りました。

弁護士会等の相談では、30分という時間が決められていることや、効率よくはやく相談に答えたいという意識が働いて、
私から、質問をどんどんしていって、相談の方が、法律的には関係ないような話しをし出すと、それをさえぎって、
「そこら辺はいいですから、この点はどうなんでしょうか?」
なんて、ついついしてしまうんですよね。

効率よく、ポイントを押さえてという意識は、大切だとは思うのですが、自分が話しを聴いてもらう立場にたって、熱心に聴いてくれたことの喜びを経験すると、私は効率やスピードばかりに走って、相談する方の心情を置き去りにしていなかっただろうかと反省しております。

「話しを聴いてもらえると嬉しい」

弁護士という仕事をやっていて、私が思うのは、一つに法律の専門家としての能力があることも大切ですが、人の心や感情について、理解する、受けとめることもとても大切なことではないかと思っています。

そうすると、「話しを聴く」って当たり前で忘れがちになるけれど、とても大切なことなんですよね。

「話しを聴く」ことから、人は嬉しいと思い、聴いてくれる人を信頼して、心の中や感情を話してくれるわけですから。
そして、その感情の理解から、弁護士が力になれることがある。

日頃の忙しさから、効率重視、スピード重視の一方で、当たり前のことを改めて気づかせてくれた高校生の皆さんに、感謝いたします。
ありがとうございます。

高校生から受けた質問については、今後もこのブログに順次アップしていきますね。

では、また。

司法試験に向けての勉強−「自分の現在地点を知る」

平成18年12月6日(水)

皆さん、お元気ですか!皆さんは年賀状の準備はされましたか?
当事務所の年賀状は、これから宛名の印刷です。

さて、前回は、司法試験に向けた勉強ー思いこみの話をしました。

思いこみやすい環境としては、周りに、自分のことをほめてくれる人がいるといいですよね。「あなたなら、大丈夫、合格する!」「君ならできる!」と人から言ってもらうと「そうだ、自分はできるんだ。」と思いこみやすいですもんね。

あなたの周りに、同じ目標をもっている友達がいるのなら、お互いに「君は大丈夫、必ずできる!」と言い合うと効果は抜群!かも知れませんよ。

さて、夢や目標をかなえたい人がまずやらなければならないことは、「思いこみ」をもち気持ちを前向きに保った上で、「自分の現在地点を知る」ことではないかと思います。

でも、これって、なかなか出来ないことなんですよね。自分の現在地点を冷静に見ようとすると、目標との差がとても大きいことがわかって怖いのです。

ダイエットの出発点って、皆さん何だと思われますか?

そう、まずは、「体重計にのること」、今の自分の体重を知ることからスタートしますよね。

おそるおそる体重計にのり
○○キロという現実に「ガーン!」とショックを受けて、「よし、△△キロまで体重を落としてやる!!」ということになることが多いのではないでしょうか(私も経験あります・・・)?

なんか太ってきたんだけど、
自分が体重が増えたという現実を見るのが怖くて、体重計にも乗れない人は、ダイエットに成功することはまずないと思います。

「自分の現在地点」を知って、そこから「目標とする自分」を見て、そこまで歩いていくこと、のぼっていくことになるわけですから、「自分の現在地点」を知らないことには、話は始まらないのですね。

このことは、当たり前の話ですが、「自分の現在地点を冷静に受け止める」ってなかなか怖くてできなかったりするんですよ。

飲み会なんかが続いて、ごちそうばかりたべた後、

ちょっとこわくて「体重計」にのれないですよね!

怖いし、ショック受けたりするし、恥ずかしいし・・・

どんどん合格に近づいて早く合格していく人は、このような感情を乗り越えて、おりに触れて「自分の現在地点」をチェックして、目標との差や距離をみて、距離を埋めるための行動を移すことができる人だと思います。

つまり、目標にたどりつける人は、きちんと失敗から「学習できる人」、足りないところをふまえて同じ問題が出てきたとき次にはそれができるようにした人なんですね。

逆に、なかなか合格できない人は、せっかくの失敗という学びのチャンスから目を背けてしまって、自分の現在地点と目標までの距離の現実を知ることなく、また同じ間違いを繰り返してしまっているような気がします。

実は私が、そうだったんですよ・・・。怖さから自分の現在地点を真正面から見ることができずに、目標との距離、差をつかめず、随分遠回りしたような気がします。

「自分の現在地点を知る」というのは、具体的に司法試験の勉強でいうと、一つは過去問の答案を、多くの合格した人や合格しそうな友人に見てもらって批判してもらうことということになるかと思います。

そして、そこをしっかり学習すること。

そうすれば、自分の現在地点と合格との距離は縮まっていき、いずれ合格することでしょう。

でも、これって恥ずかしくまた怖いんですよね。「バカだと思われたりしないか、こんなことも出来ないかと思われたりしないか」という気持ちがわいたりして。特に、受験が長くなると変なプライドがでてきたりして。

でも、これなしに合格はおぼつかないと思いますよ。私の経験上。
よくある言い訳が「もっと実力がついてから、そのうちに」「もう少し勉強してから、そのうちに」なんてことがあります。

でも、「そのうち、そのうち」って言っている間に、結局時間だけが経ってしまうものなんですね。

私は、会議で発言することは、今現在、苦手なんですが、この間「もっと勉強してから、発言します。」なんて言い訳したりして、先輩弁護士から「勉強してからそのうちに」というのではなく、とにかく思ったことを言った方がいいよ。」と、指摘されましたが、ほんとその通りなんですね!

とにかく行動してみて「自分の現在地点」を知って、はじめて力がついていく。

出発点は、恥ずかしかろうが、情けないだろうが、まずは、「自分の現在地点を知ること」だと思います。

目標に到達したいのなら、まずは、あなたの現在地点を知る「体重計」にのってみましょう!!

あ、ちなみに、体重計の例を出しましたが、今私、そんなに太ってないですよ!一応念のため。

では、また。

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平成18年12月5日(火)

皆さん、こんにちは!神坪です。
寒くなってきましたね。蔵王の山々も白く光っていました。
スキー場開きの声も聞こえてきました。

さて、高校生からの質問の中で、

「大学時代にはどんな勉強をしてたんですか?」「司法試験に向けて、どのように勉強に取り組まれたのですか?」という質問がありました。

この話題を話すと長くなってしまうんですよ。
私(神坪)は、ながーい受験生活(浪人生活)を送って、周りの方のおかげで何とか試験に合格した者ですので・・・。

弁護士という仕事についてみると、あの時、こうしていたら、もっと早く合格できたのかな、と思うことがあります。
司法試験は、弁護士や裁判官、検察官といった法曹になるための試験なので、実務をやっていると、「ここがポイントなのか」「こういう考え方や論理の展開の仕方をすれば評価されるか」ということが、何となく分かってくるのですね。

そこで、今、弁護士の仕事をしてきた経験や司法修習で体験したことをふまえて、大学時代や受験浪人時代の自分に、話しかけるように、このブログで「司法試験に向けた勉強」について書いていきたいと思います。

もっとも、現在は、私の受験時代と制度が変わって、法科大学院の卒業後に新しい司法試験を受け合格することが、法曹になるメインコースとなっておりますので、その点はご了承下さい。

まず、精神論的なことから入って申し訳ありませんが、
「自分は、弁護士(裁判官、検事)に必ずなれる。」
「思いこむ」ことがとても大切かなと思っています。

というのは、「司法試験は、とても難しい試験だ」、「多くの人が挫折している」、「何年かかっても合格できない人がいる」という情報にふれて、そうなのかと思ってしまいがちになりやすいのです。

それをつい自分にもあてはめてしまったりすると
「どうせ自分には無理だ」
「難しい試験なのだから、落ちて当たり前だ」
「ひょっとしたら、自分は一生合格できないかも」
なんていうネガティブな声が聞こえて、そんな声に流されてしまいがちになります。

私も、受験中、不合格になったときや思うように勉強が進まないときには、こんな声がきこえてきました。

でも、こんな声に流されてばかりいると、合格することはまずないかと思います。

こんな時に「自分は大丈夫。必ず合格する。弁護士になれる。」という思いこみ、自分なりの軸があると、何とか立ち直り、勉強を続け、合格することができるかと思います。

この「自分はできる!合格する(ことになっている)!」という思いこみがとても大切なんですね。
(「合格するぞ!」という表現ではないことに注意して下さい。)

私がこれまで合格した人、合格しない人を見てきたところ、
「自分にはできる、合格することになっている」という自信のある人は、確実にまた早く合格していくようです。

では、「自分はできる!必ず合格する(ようになっている)!」という思いこむことが大切なのですが、でも、多くの方は、「そんなことなかなか思いこめない、だって先輩は難しいっていってるし、現に何回も落ちている人はたくさんいるし・・・」なんて思われるかも知れません。

そう思われるのはもっともなことです。

私も、大学4年で、仙台の司法試験(東北学院大の土樋キャンパスでありました)を初めて受けたとき、約500人くらいの受験生がいたのですが、何年も試験を受け続けた(落ち続けた?)ような結構年配の方がたくさんいらして、この中から「5人くらい(仙台の最終合格者の数)に残らないといけないのか!」と「おじけついてしまった」ことがあります。

気持ちでもう「負け」てしまったのですね。

そうなると、実際の結果も、必ず「負け」となるわけです。

では、「自分は合格する(ようになっている)」と思いこむにはどうすればよいのでしょう?

お勧めは、まず、日頃から何度も心の中で、唱えること、特に辛いときや不安になったときに「あ、でも自分は合格するようになっているから大丈夫、大丈夫!」と何度も頭の中で繰り返すことです。
単純ですが、結構効果あると思いますよ。

そして、模擬試験なんかで成績がよかったら、それを飾っておいて「自分はこのとおりできるんだから、大丈夫。」なんてほめることもいいと思います。
それから、「自分が合格するのは当たり前だよね。」といった環境に身をおくことも効果大です。

つまり、一番いいのは、合格した人とたくさん知り合いになって、話をすることです。合格した人と友達になって、日々接していれば、「合格するのが当たり前」というような感じになってきませんか?

また、合格しそうな人がたくさんいるところに身をおくのもいいでしょう。そんな環境で一緒に頑張っていけば、時期の若干の差はあれ、皆さんほとんど合格していくことと思います。

ですから、もし、この文章を読んでくださるあなたが高校生で弁護士や裁判官になりたいのなら、司法試験に合格した人がたくさんいる、また合格率が高い大学(受験者数に対して合格者の数の割合が高い大学)がどこかを調べてそこに入るのが近道かと思います。

そのような大学は、もちろんいい先生や勉強できる環境が整っていることも魅力的なのですが、合格者がたくさんでる大学で勉強していると、自然と「自分もこの中で勉強しているから、合格するようになっている。」と思いこみやすい環境にあるのですね。
もし、あながが大学生で、そのような大学でないとしたら、出来れば合格者がたくさん出た勉強会のサークルとかに入れてもらったりして、「合格することが当たり前」という環境に飛び込んでいってください。

私の場合、幸いにも私の身近な人が、どんどん合格していってくれたので「自分も合格することになっている。やればできるはず。」と思いこむことができたのかなと思います(もちろんいろいろな有益なアドバイスをもらったこともためになりました。感謝しております。)

そして、注意していただきたいのが、あなたが、そんな恵まれた環境に身をおいたときに「あの人は運がいい」「あの人は自分と違って頭がいい」なんて、せっかくの環境を無駄にしないで、「彼(彼女)が合格するのだから、自分もできる、合格できる。」という思いこみを「選択」してくださいね。

司法試験における「思いこみ」について、お話しましたが、これは何も試験に限ったことではありません。
いろいろな場面で応用できるかなと思っています。

私は、途中、何度もへこみましたが、「自分は弁護士になれる」という「思いこみ」があったので弁護士になることができました(もちろん周囲の方々の支えがあったからですが・・・)。

そして今も、「自分はこうっなっている」という、勝手な「思いこみ」をいろいろしていますよ!!

あなたも「素敵な思いこみ」をして、「思いこみ」しやすい環境に身をおいてみてはいかがでしょうか?

あなたの「素敵な思いこみ」が実現しますように!!

それでは、また。

※関連のお話です。

司法試験合格のために−現在地点を知る
本試験を意識する
試験直前期の勉強法

平成18年12月2日(土)

皆さん、こんにちは!お元気ですか?
インフルエンザの予防接種に行かなきゃ!と思いつつ
まだ行っていない私です。
皆さんはもうされましたか?

さて、弁護士の仕事内容について、今日は、「弁護士はどこで仕事するの?」という視点からお話しますね。

弁護士の仕事場は

事務所
裁判所
弁護士会館
出先の相談・講演場所
警察署
拘置所
現場

あたりになるかと思います。

法律事務所では
法律相談、打合せ、依頼者や交渉相手、関係者との電話のやりとり、訴状や準備書面、申立書等の裁判所に提出する書面書きや依頼者の方への報告書や交渉相手に対する文書作成などをしています。
人と会って話すことも多いのですが、書面を書くというのも同じくらい時間をさいています。

裁判所では
民事裁判、民事調停、刑事裁判、家事調停、破産や免責審尋(しんじん)、破産事件の債権者集会などの用事ででかけています。

多くの法律事務所は、裁判所の近くにあります。仙台ですと、青葉区一番町や片平あたりに集中しています。ちなみに当事務所も片平にあり、同じマンションにいくかの法律事務所があります。
どうしてかというと、仕事上裁判所へ行く用事が多いので、裁判所に近い方が何かと便利なんですね。

うっかり、裁判の期日が入っていることを忘れていて、裁判所から、「裁判の時間なんですが、先生はどうしたんですか?」なんて電話が入っても、「しまった!!」と思いつつ、事務員さんに「先ほど、そちらに出かけました。」なんて言ってもらった後で、ダッシュして裁判所に行ってもなんとか格好がついたりするんですね。近いと。
そして、ハアハアしながら法廷に着いたあとに、決して「うっかり忘れていた」なんてことは言わないですよ、そんな素振りもみせません。当然。
もちろん、裁判期日忘れちゃいけませんが!!

どれくらい裁判所に行くかというと、私の場合、一週間に3,4回くらいは行っているでしょうか。一日のうちに3回とかいうこともあります。裁判所で過ごす時間は、用事の中味によりますが、ほんの2,3分ということもあれば、証人尋問で、丸一日法廷の中にいたということもありました。

それから、裁判所は、仙台の裁判所だけでなく、依頼者の住所や先方の住所などによって、別の土地の裁判所に出かけることもあります。宮城県内ですと、古川、石巻、登米、大河原、気仙沼です。県外の裁判所もあります。場合によっては、ここから随分遠い北海道や九州の裁判所に出かける可能性もあります。移動の時間も結構あるのですね。

出張ということであれば、宮城県内各地の市役所や役場での相談というのもあります。また講演でも出かけたりします。

事務所や裁判所は、一般の方からは、イメージしやすいかと思います。
もう一つ、結構いる時間が長いのが、弁護士会館です。

弁護士会館で、弁護士が何をしているかというと、法律相談と会議です。
全国各地の弁護士会でもそうですが、仙台弁護士会においても、一般の方の法律相談を受付、それを交替で弁護士が弁護士会館にいって相談をしているのですね。

それから、会議でも結構よく弁護士会館にでかけます。
弁護士会の活動として、いろいろな委員会があるのです。

前にも説明しました法教育委員会というのもその一つですし、
消費者委員会、人権委員会、刑事弁護委員会、高齢者障害者委員会、災害復興対策委員会、子供の権利委員会、庶務委員会などなどいろいろあるんです。
委員会の内容につきましては、こちらをご参照下さい。

そして、一人の弁護士は、約5つ程度の委員会に所属して、活動しているわけです。参加の度合いは弁護士によっていろいろですが・・・

その委員会の会議を弁護士会館でして、活動していくわけです。

警察署や拘置所には、どういった用件で弁護士が出かけるのかは分かりますか?

何をしに行くかというと、被疑者(警察に捕まった人)や被告人(検察官から起訴された人)に会って打合せをするためです。
これを「接見(せっけん)」といいます。

捕まった人の家族から依頼を受けたり、当番弁護士(とうばんべんごし)として出動したりして、警察に捕まった人に会いに警察署に行くのです。

そこで、どういう疑いで逮捕されたのか、疑われるようなことを実際にしてしまったのかを確認したり、これからの手続きの流れを説明したりします。

そして依頼を受け、受任すれば、その後も何度か警察署に面会に行くことになります。とくに「私はやっていないんです!」ということになると、被疑者との綿密な打合せが必要になるのですね。
そうすると、そこで、長い時間を弁護士は過ごすことになります。

最後に現場ですが、これは事件に関する現場で、具体的にはいろいろあります。

例えば、建築紛争の問題となっている建物とか、交通事故の現場とか、倒産した会社の事務所とか、事件や事故、紛争が生じたところに関する現場を、弁護士は実際にこの目でみて確かめるとことがあります。

そこで、生の情報を手に入れ、主張や立証の方針をたてたり、写真にとって証拠として提出したり。

「事件は、会議室でおきているんじゃない!現場で起きているんだ!!」

なんですよ!(ちょっと古いですか?すいません。)

ですから、現場を確認することは、とても大切なんです。ということで、弁護士は、いろいろな現場に出かけていっています(そこで、いろいろな気付きやヒントを得て結構楽しかったりします)。

以上、「場所」というアプローチから、ざっと弁護士の仕事内容をみてみました。もっと掘り下げて説明をしたいところですが、長くなりましたので、本日はこの辺で。

では、また。

お金がないのが強いんです。2

平成18年12月1日(金)

皆さん、こんにちは!神坪です。
今年も早いもので、あと1か月ですね。
皆さんにとって今年は、どんな年でしたか?

さて、お金がない相手だと、裁判で勝っても何もならない、というようなお話を前回いたしました。

逆に、いろいろなところから借金をして、困って弁護士に相談にこられる方からすると、多くの方はお金がないことで「強い立場」にあるんですね。

そして、破産する際にも、財産がない場合には、それほどデメリットはないわけです。

破産手続というのは、プラスの財産をお金にかえて、債権者に債権額に応じて平等に分配する、というような手続ですが、プラスの財産がない場合には「同時廃止(どうじはいし)」といって、財産をお金に換えたり(換価)、お金を分配(配当)することなく、簡単に手続が終わってしまうのです。

だから、不動産(土地、家やマンション)や自動車等財産を持っている人は、破産でマイナスの借金もなくなるかわりに、プラスの財産である不動産も処分しなければならないということになるわけです。

ここが、破産する際の一番のデメリットです。

財産がなにもない方は、このデメリットがなく、ただ借金がなくなるだけ、ということになるのですね。

もちろん、破産手続をすると、しばらくはお金を借りられない等その他いくつかのデメリットがありますが、実際上それほど不都合が生じるということはないことが大半です。

ですから、破産手続を希望される相談者の方には、
「何か、資産をお持ちですか、不動産、自動車、生命保険とか?」
という質問を弁護士はして、
資産がなければ、「あ、そうですか(よかったですね。)」ということになるのですね。
資産があれば「残念ですが、この不動産は、原則として処分しなくちゃいけませんが、それでよろしいですか?」というお話をすることになります。

資産があって、何とかそれを維持したい、持ち続けたい、手放したくない!という人ももちろんたくさんいらっしゃいます。

その際には、
債務整理(任意整理)
個人再生
ができないかを検討することになります。

でも、この2つは返済を前提としていますので、
お金がなく、無職で収入もない方は、
「残念ながら、破産しかありませんね。」というような

ことになります。

3つの手続の内容やデメリットについては、私のHPの中でも簡単に説明していますので、参考にされてください。

では。また。

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